° ダウンジャケット ページ35
翌朝になると、Aの機嫌の悪さに磨きがかかっていた。
クィレルの話だと、運悪くピーブスと鉢合わせし、靴下が裏表逆な事をからかうように指摘され、恥ずかしさよりも、大きな声で言いふらされた怒っている……らしい。
『ピーブスに今度出くわしたら、マートルと協力して、血みどろ男爵の所に引っ張って閉じ込めてやるんだから……ちょっと、ジャム取って、シリウス』
マーマレードをお皿いっぱいに出し、トーストをかじりながら、ジャムを口にほお張る彼女に、周りにいた生徒がかなり引いてた。
チョコクリームをそのまま食べようとした彼女を、ジェームズが止めたところで、古代ルーン文字学の試験会場に向かい、大広間から見えなくなるとようやく息を吐き出す。
「牙付きゼラニウムがあんなに大量にいるなんて、スプラウトはどうかしてる！」
「A、リリーとまた喧嘩してる」
遂に僕達の机から、Aがいなくなり離れた席で、リリーとお互い文句をぶつけながら、翌日の試験の出し合いをしていた。
指に包帯を巻いたシリウスと彼女不足なリーマスの声が重なった。……今日の彼らは丸1日ついてなかった日だったと思う。
それからも、テストは続いて翌日の魔法薬学の筆記は諦めた。それくらい、問題が難しかったからで……でも、5年目にして初めて、誰の手も借りず……当たり前だけど……自分でも納得出来る薬を出すことが出来たし、リーマスも1人で苦手とする薬作りが成功したことに、喜んでいた。
『結局リーマスもピーターも、自分に自信がないだけで1人で調合出来るのよ。』
サラリと辛口な(僕にとっては)一言を落として、数占い学の試験会場に向かったAだけど、どこか嬉しそうで思わず僕もリーマスに釣られて笑みを浮かべる。
その翌日は、天文学の筆記で始まり、実技はほぼ真夜中に行われた。
望遠鏡を置いて、6月なのに少しだけ感じる肌寒さに震えていると、試験監督が入ってきて開始の合図をだす。
珍しく、僕の横にAがいて彼女も寒いのか、クラスで1人だけダウンジャケットを羽織っていた。
星座図に恒星や惑星を正しい位置に書きながら、たまに望遠鏡を動かす。
天文学に関しては、彼女もそれほど力を入れていないのか、たまに望遠鏡の覗き穴を覗き込んでから動かなくなる時もあった。……あ、そういえば、Aって天文学が少し苦手だって言ってたっけ……。
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名無し84755号(プロフ) - 初めまして！作品とても面白いです‼︎続きが読みたいのでパスワード教えてもらえないでしょうか？お願いします！ (5月23日 8時) (
レス) id: 46deb2646d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 続き待ってます！！ (2023年1月9日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たみー(プロフ) - はじめまして！本作品はとても面白く、続きが気になるのでパスワードを教えて頂きたいと思っています！よろしくお願いいたします！ (2022年5月21日 14時) (レス) id: cc612285a5 (このIDを非表示/違反報告)
賢志郎（りん）(プロフ) - はじめまして！小説読ませていただいております！全部とても面白かったです！早速で申し訳ないのですがパスワードを教えていただきたいです！ (2022年3月28日 2時) (レス) @page50 id: 866c28599b (このIDを非表示/違反報告)
ルマ(プロフ) - はじめまして。小説読ませていただいております。とても面白かったです！この続きも読みたいのですが、パスワードを教えてもらうことは可能でしょうか 。 (2022年1月26日 23時) (レス) id: d200f97561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2020年11月29日 0時
