° 主夫 ページ26
今にも杖を取り出しそうな彼女を、リーマスが宥めるとパラパラとパンフレットを捲っては、そのまま後ろに倒れ彼に寄りかかる。
彼がAのお腹に両手を回したところで、首に顔を填めたリーマス。
「あれ、香水変えた？」
『気付いた？これ、貴方のお母様からクリスマスプレゼントで頂いたの。この匂い、好きなんでしょう？』
「好きって言うか、名前が好きなんだ。」
『チョコレートコスモス……だっけ？ラベルに書いてあったわ』
「そうそう。可愛くない？」
『うーん、それは分からないけど……でも、リーマス、貴方基本、チョコが付くものは大抵好きよね』
「まぁ、美味しいからね。甘いし」
『いつからそんなに好きになっていたの？』
「いつ………月のものになった頃から……？アレに変身した後は、いつも疲れるからチョコがいいんだ。それに、ジェームズ達が買ってきてくれる最高級チョコの味も覚えちゃったからね……」
『まぁ、基本的に甘いものが好きだものね』
机の上に放っておいた、少し溶けかけているチョコレートを取れば、小さく割って彼の口元に持っていくと、そのまま指ごと食べられる。
『…ちょっと、リーマス？』
「あはは、ごめんよ。けど、つい、ね」
『私の指はチョコレートじゃないから、甘くないわよ』
「僕にとっては、チョコレート……いや、それ以上に甘いから気にしないで」
満足したように言ったリーマスは、後ろから持っていたチョコレートを手に取り、同じことをAにする。
顔を少し赤くするも、同じように指ごと食べれば頭上からクスクスと笑い声が聞こえてくる。
『…なによ』
「いや、僕の指を舐めるAの舌がくすぐったいなって。」
『貴方がした事と同じ事をしたの』
「知ってるよ、ありがとう」
空いた手で、そっと彼女の頬を撫でると髪の毛にキスを落としたところで、やれやれと首を振るジェームズ。
「君たち、ここが談話室だってこと忘れないでくれよ」
『先に仕掛けてきたのはリーマスよ』
「でも、チョコを食べさせようとしたのは君だろう？」
『………ノーコメント』
「なんでもいいけどさぁ……ところでリーマス。君は、就職先はどうするんだい？」
「んー……日雇いを探して、主夫でもしようかな」
『………主夫？！……え、えぇ…』
思いがけない言葉が飛び出し、主夫の意味をゆっくりと理解したのか、Aの声が裏返り、リーマスは可笑しそうに笑った。
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名無し84755号(プロフ) - 初めまして！作品とても面白いです‼︎続きが読みたいのでパスワード教えてもらえないでしょうか？お願いします！ (5月23日 8時) (
レス) id: 46deb2646d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 続き待ってます！！ (2023年1月9日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たみー(プロフ) - はじめまして！本作品はとても面白く、続きが気になるのでパスワードを教えて頂きたいと思っています！よろしくお願いいたします！ (2022年5月21日 14時) (レス) id: cc612285a5 (このIDを非表示/違反報告)
賢志郎（りん）(プロフ) - はじめまして！小説読ませていただいております！全部とても面白かったです！早速で申し訳ないのですがパスワードを教えていただきたいです！ (2022年3月28日 2時) (レス) @page50 id: 866c28599b (このIDを非表示/違反報告)
ルマ(プロフ) - はじめまして。小説読ませていただいております。とても面白かったです！この続きも読みたいのですが、パスワードを教えてもらうことは可能でしょうか 。 (2022年1月26日 23時) (レス) id: d200f97561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2020年11月29日 0時
