° ピクシー ページ24
「これ、試作品って言った？」
『え？あ、うん……美味しいって言ってくれたから、ジェームズたちの分も用意してあってね？後で渡そうかなって』
「……Aが作ったお菓子、ジェームズも食べるの？」
『……の予定』
「へぇー」
僕以外の人が食べるんだ……そっか……えー、僕だけじゃないんだぁ
『リーマス。あなた、私に心読ませようとわざと心で呟いてる？』
「あ、バレた？」
開心術士となった彼女にはお見通しだそうで、呆れたように長く息をついた。けど、その顔はほんのり赤い。
『……リーマス以外の人に、渡して欲しくない？』
「出来れば。でも、無理にとは言わないよ。」
ものすごく甘いプレーンのマフィンを頬張りながら答える。
Aは少し考えて、杖を一振した。
『これだけあるんだけど………リーマス、全部食べる？』
「味全部同じ？」
『ううん。イチゴとかブルーベリーとかカフェとか、色々』
「うん、食べる。これから、Aが作ったお菓子、全部貰う。そしたら、ハニーデュークスに行かなくて済むしね」
『リーマスがそれでいいなら、別にいいわよ。私ので良ければ。』
肩を竦め、食べたくなったら出すね、と言って再び消したA。
しばらく無言になって、４つ目のマフィンを手にした時、そういえば、と切り出した。
『貴方って、私以外の人のこと、本当に好きになったことないの？』
「どうして？」
『マフィンのカス付いてるわ。
……ほら、5年間ずーっと貴方私の事見てたって言ってたから。』
ちょっと気になって。
口元に付いたカスを摘んでは、口に入れるAを見ながら小さく笑う。
「もちろん。君以外の人なんて、みんなピクシーにしか見えないよ。僕にとって、Aは光り輝いてるんだ。」
『ピクシーって貴方ね……少しでも、この子いいなって思わなかったの？』
「もちろん。まぁ、シリウスに言われて他の女の子を見た時はあったけど、Aの方が可愛いな、とか、君の事が必ず頭を過って比べてたから。」
『ふーん……』
「それに……僕以外の人が隣にいて笑いあってるっていうAを想像した時……胸が凄く痛かったから。僕、君しか考えられないなって」
そう言って、優しくキスを落とせば彼女が舌なめずりをした。
『マフィンの味がする……凄く甘いわね……
……リーマスが一途だってこと、よく分かったわ。』
「それは良かった」
『……この先も、そのままの貴方でいてね』
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名無し84755号(プロフ) - 初めまして！作品とても面白いです‼︎続きが読みたいのでパスワード教えてもらえないでしょうか？お願いします！ (5月23日 8時) (
レス) id: 46deb2646d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 続き待ってます！！ (2023年1月9日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たみー(プロフ) - はじめまして！本作品はとても面白く、続きが気になるのでパスワードを教えて頂きたいと思っています！よろしくお願いいたします！ (2022年5月21日 14時) (レス) id: cc612285a5 (このIDを非表示/違反報告)
賢志郎（りん）(プロフ) - はじめまして！小説読ませていただいております！全部とても面白かったです！早速で申し訳ないのですがパスワードを教えていただきたいです！ (2022年3月28日 2時) (レス) @page50 id: 866c28599b (このIDを非表示/違反報告)
ルマ(プロフ) - はじめまして。小説読ませていただいております。とても面白かったです！この続きも読みたいのですが、パスワードを教えてもらうことは可能でしょうか 。 (2022年1月26日 23時) (レス) id: d200f97561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2020年11月29日 0時
