° 救えなくて ページ17
手始めに、リーマスの足元を縛り付けてる水草のロープを触るも、太くて気持ち悪いくらいヌルヌルしてる。
虫触るのが、ものすっごく嫌いで、魔法薬学でもナメクジとか扱う時は絶対リーマスが触ってくれてたから、今すごく後悔した。
………今度からはちゃんと自分で持とう。
槍を持ちギザギザした歯を見せて、私がどうやって切り抜けるかニタニタ笑ってる水中人。その顔が気に食わなくて、今すぐにでも呪文を向けたいけどニュートおじさんが悲しむ顔が脳裏にかすって辞めた。
『(水草を切る……でもリーマスに当たらないように……)』
しばらくそのまま、効果覿面な呪文を頭の引き出したから全部開けていると、後ろから物凄い速さと音で何か近づいてくる。
振り向けば巨大な鮫の頭が、すぐそこまで迫ってた。
何か呪文か何かで頭だけ変えたのか、水泳パンツ姿のビクターが、立派な鮫になってリリーの元へ向かえば杖で水草を切る。……その時、隣にいた見知らぬ子に当たりそうだったから、慌てて退けてあげた。
『(ビクターが連れ帰ったら、ジェームズなんて言うのかしら……)』
片手で抱えるように、リリーと一緒に陸へと登っていくのを見送ると、覚悟を決めて杖を水草に向けた。
『エマンシパレ！解け！』
1番周りに被害が少なく済み、なおかつリーマスを傷付けずに済むのは、この呪文しかない。他の呪文もいけると思うんだけど、ここに来てかなり時間が経ってる。
きっと、1時間まで残り少ない。何としてでも、私が、
完全に水草を断ち切ると、彼の腰ベルトを掴む。杖を口に銜えて、手を握るとほんのり暖かい。それだけで、私の心に光が差し込む。
頑張って堪えてた涙が溢れそうで、必死に、彼を湖の奥底に行かせないように、ぎゅっと握る。
『(もうすぐだから……あと少しだよ、リーマス……遅くなってごめん……)』
扱いになれた鰭を使って、後もう少し……もう少しで水面……
明るい日差しが後ちょっとで見えたところで、ふと1人取り残されたままの人質を上から見下ろす。
まだ、リンダは来てないみたい……あの子は、どうなるんだろう……
助けてあげたい……でも……ホグワーツが、大好きな学校がかかってるから……
『(救えなくてごめん……名無しさん……)』
今の私には、1人のことで精一杯。
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名無し84755号(プロフ) - 初めまして！作品とても面白いです‼︎続きが読みたいのでパスワード教えてもらえないでしょうか？お願いします！ (5月23日 8時) (
レス) id: 46deb2646d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 続き待ってます！！ (2023年1月9日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たみー(プロフ) - はじめまして！本作品はとても面白く、続きが気になるのでパスワードを教えて頂きたいと思っています！よろしくお願いいたします！ (2022年5月21日 14時) (レス) id: cc612285a5 (このIDを非表示/違反報告)
賢志郎（りん）(プロフ) - はじめまして！小説読ませていただいております！全部とても面白かったです！早速で申し訳ないのですがパスワードを教えていただきたいです！ (2022年3月28日 2時) (レス) @page50 id: 866c28599b (このIDを非表示/違反報告)
ルマ(プロフ) - はじめまして。小説読ませていただいております。とても面白かったです！この続きも読みたいのですが、パスワードを教えてもらうことは可能でしょうか 。 (2022年1月26日 23時) (レス) id: d200f97561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2020年11月29日 0時
