° フェリックス・フェリシス - You side - ページ13
『リーマス！こっちよ、こっち……あっはは……』
「どうしたんだい？随分とご機嫌だね」
最初に代表選手が踊ったダンスも、人が増えて行くに連れて、もはや私たちが踊っていなくてもいい雰囲気になる。
いち早く私が気付いて、リーマスを引っ張って大広間から離れた辛うじて、そこから流れてくる曲が聞こえる人目に離れた場所まで行く。
『そう見える？あーー、そう見えちゃうかもね、うふふ』
彼の言う通り、今の私は凄く気分がいい。もう、なんでも出来ちゃう……そう、彼の前で、彼が好きな動物にだってなれちゃうくらい！
彼の前で、音楽……今はワルツだけど……と共に自由に踊っていれば、私のボレロを持っていたリーマスが何かの匂いを感じとったのか、深いため息をついた。
「アクシオ！………ほら、A、ちょっと来て」
『ふふっ、なぁに？私、ワルツを踊るので忙しいのよ？』
「いいから………はい、これ飲んで。」
『飲まなきゃダメ？』
「ダメ。飲まなかったら………」
『飲まなかったら？』
「ここで………そうだな………君のこと……食べちゃうかも………」
『あら、リーマスに食べられちゃうなら、全然良くってよ？』
とっても素敵な提案をしてくれた彼に飛びついて、優しく鼻の頭を指で撫でれば、目を見開いて……かと思ったら……困ったように眉をひそめた。
「冗談で言ったんだけどなぁ………まぁ、いいから、飲んで。」
『……分かったわ、飲めばいいんでしょ』
諦めてゴブレットに入った何かを飲み干せば、満足そうに頷いて私の事を近くのベンチまで誘導して、座らせてくれた。
「……気分はどう？」
『…………なんだか……すっごく気持ち悪い……それに、何だか寒いわ……ボレロ返して』
「これ羽織ってて、暖かいから」
さっきまで、とても暑かったのに今はとても寒い。彼が着てた上着を借りれば、ふわりとリーマスの甘くて、でも柔軟剤の匂いが混じった、凄くいい匂いがする。
「いつ飲んだかは分からないけど、君、フェリックス・フェリシスを飲んでたんだ。」
『フェリックス・フェリシス？幸運の薬？』
「うん、まだ小さじ程度の量だったから良かったけど……僕と踊る前、なにか飲んだ？」
『んー………あ、えぇ、ワルツとワルツの間に、誰かからゴブレットを渡されたの……バタービールだった……』
「じゃあそれだ。誰が渡したかは分からないけど……でも、元に戻ってよかったよ」
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名無し84755号(プロフ) - 初めまして！作品とても面白いです‼︎続きが読みたいのでパスワード教えてもらえないでしょうか？お願いします！ (5月23日 8時) (
レス) id: 46deb2646d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 続き待ってます！！ (2023年1月9日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たみー(プロフ) - はじめまして！本作品はとても面白く、続きが気になるのでパスワードを教えて頂きたいと思っています！よろしくお願いいたします！ (2022年5月21日 14時) (レス) id: cc612285a5 (このIDを非表示/違反報告)
賢志郎（りん）(プロフ) - はじめまして！小説読ませていただいております！全部とても面白かったです！早速で申し訳ないのですがパスワードを教えていただきたいです！ (2022年3月28日 2時) (レス) @page50 id: 866c28599b (このIDを非表示/違反報告)
ルマ(プロフ) - はじめまして。小説読ませていただいております。とても面白かったです！この続きも読みたいのですが、パスワードを教えてもらうことは可能でしょうか 。 (2022年1月26日 23時) (レス) id: d200f97561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2020年11月29日 0時
