☆ 番外編 - Valentine - ページ14
.
小野Dside
「ただいま〜帰りましたよー…って……すっごい甘い匂い」
仕事も終えて、可愛い可愛い奥さんの元にウキウキ気分で帰宅するも、扉を開けた瞬間玄関からも漂う甘い匂い。
匂いに釣られてキッチンに行けば、Aがこれまた可愛いエプロン(俺チョイスね)を身につけて、チョコ作りに励んでた。
普段束ねることがない、肩につくかつかないかのギリギリ短い髪の毛をまとめてる姿を、こっそり写真に収めてから、後ろに回り込んで抱きしめる。
「あ、おかえり、大輔さん」
「うん、ただいまぁ。…これは、言わずもがなバレンタイン?」
「ピンポーン、だいせーかい!
明日、現場でお世話になった人達に渡そうかなって。」
「ふぅ〜ん……誰にあげるの?」
「いろいろな人だよ!お杉とか肉村と岡肉でしょ?やっさんに……ノット歌唱疲れにビックマモーとか?」
「うん、いろいろツッコミどころあるんだけど、誰?なんか、何となくわかるっちゃわかる」
「お杉に、中村と岡本の肉コンビでしょ?それに、きしょーと宮野。と、安元さん」
「あだ名酷過ぎない?」
「そーかなぁ……あ、イヤミとリチャードに兵長にもあげるよ!あと、いちろーでしょ」
「突如の役名?!まぁ、うん、分かったから。」
「…あ、“ お父さん ” の分もあるよ?安心してね」
急にお父さん呼びで、誰かいたかなぁ……と首を傾げると、Aは目を丸くさせて俺の胸をトントンと叩いた。
「ちょっと、お父さん?」
「……あ、俺、か?」
「もう、ようやく気付いた?」
「ソマリか」
「うん、あれの大輔さんの役すっごい好きよ。淡々としてるけど、ソマリちゃんの事を1番思ってる。すごく伝わってくる」
急に褒められて、へへへっと笑い声をあげればお杉みたーい、と笑ってそっと頬にキスを落とすA。
すると、再びチョコ作りに向かう。
「何作ったの?」
「みんなには生チョコ!大輔さんには、明日になってからのお楽しみ〜」
だから、明日はソワソワしててね?と、無邪気に笑って言われると、ソワソワするしかないよね、うん。
仕事に支障が無い程度に、考えよ。
「余るし、この生チョコご飯の後に出すね!」
お、みんなよりも先に食べられるのか……ふふふ、なんか得した気分。
そんなことを思いながら、洗面所へと向かった。
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:V-GIRL | 作成日時:2019年10月21日 10時