° お嫁さん？ - No side - ページ7
夜になり、魔法のチェスで遊んでいたAとリーマスは、仕事に行っていた彼女の父親の帰りを待っていた。
2人を迎えに行った後、急用で呼びつけられ泣く泣く魔法省へ向かっていった為である。
「んー……じゃあねぇ……」
「……え、それをそこに持ってきたのか。うーん……」
暖炉の前で、熱戦を繰り広げていると部屋に取り付けられた時計が、不気味な音を出し二人揃ってそれを見れば、2階からドタドタと階段を駆け下りてくる音。
「あ、もうすぐ帰ってくるみたい」
彼女の父親の写真に重なるように、5minと書かれたスプーンが動いた。
「凄いね……あの時計」
「でしょ？あれね、ライアルさんが作ったんだよ。リーマスの、お父さん」
「お父さんが？」
「そう。リーマスの家にもあるはずよ？私のお父さんが作ったんだもん。」
「交換したってこと？」
「ええ、確かお父さんはそう言ってたわ」
熱々のココアによって少し溶けたマシュマロを飲みながら、彼女がそう言えば自分が知らなかった秘密に密かに驚きを隠せないでいた。
「…あ、待って、A」
「ん？って、ちょっ……リ、リーマス……」
玄関の扉の音が聞こえ、マグカップを置きそっちに向かって行こうとした彼女を、リーマスが慌てて引き止める。何事かと彼を見れば、サッと彼女の前に立ちAの口元をハンカチで拭った。
「な、なにを……」
不意の行動に、思わず赤面するAを他所にハニカミながら、ハンカチを畳むリーマス。
「ココア、付いてたから。」
「っう、うそ……」
「ほんと」
「わかんなかった……ありがとう、リーマス」
「どういたしまして。
……って、入学した時みたいだ」
「え……あ、あぁ、確かに」
「…あれ？どうしたの、お姉ちゃん。顔真っ赤」
「A！！ま、まさか……リ、リーマスくんと……！！」
「へ？！」
「お父さん、まだお前を嫁に出す気は無いからなー！」
「…なにが？」
リーマスと至近距離所ではなく、鼻と鼻がくっ付くぐらいの近さで、尚且つAの顔が真っ赤だった事で謎の勘違いが生まれたせいか、ビジーは不思議そうな顔を、父 チャールズが真っ青な顔で首を横に振り続ける。
その様子を母 マリエッタは可笑しそうに眺めていた、そんなリーマスの初日の夜。
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
