° 訪問者 - Bizzy side - ページ6
僕の家に、新しい訪問者が来た。名前は、リーマス・ルーピン。ライアルおじさんの子供で、人狼に噛まれたんだ。
そんな人がなぜ来るのかって言うと、僕の大好きなお姉ちゃんが、連れてきたいって言ったから。最初に、そのリーマスさんと友達になったって言うことを聞いた時、ミニュエルばあちゃんが物凄く反対してた。
きっと、人狼だからってことで止めたんだと思うけど、お姉ちゃんは人狼だからって止めないでって、吠えメールまで送ってきたから、だんだん止める気も起きなくなって、冬休みに家に招きたいって言った頃には、ばあちゃんは諦めてた。
で、冬休みに入ってお姉ちゃんは言ってた通り友達を連れてきた。人狼になってるからか、顔や腕には薄らと傷跡が残ってる、リーマスさん。
自分の部屋の窓から、2人が話している姿を眺める。確かに、人狼だけど見た感じすごく優しそうだし、僕がずっとずーっと欲しかった理想のお兄ちゃんに当てはまった。
「僕の “ お兄ちゃん ” になってくれるかな……」
.
「ビジー……ビジーったら」
「なに？お姉ちゃん」
「リーマスから聞いたわよ。あなた、彼に何か言ったでしょう？」
いつもの薬を飲み終えたお姉ちゃんが、僕のことをこっそりと呼んでは、そんなことを口にする。
「何かって、なに？」
「お兄ちゃんになってってことよ。あなた、そんな無理なお願い、どうしてしたわけ？」
「だって、お兄ちゃん欲しいんだもん」
そう言えば、お姉ちゃんは困ったように笑いママの勧めに断りきれなくて、ケーキを載せられているリーマスさんを見た。
「彼、戸惑ってたわよ。ビジーの顔があまりにも自分を歓迎してるって顔じゃなかったって」
「え？そんなことないよ、僕、歓迎してるもん」
「それは分かってるけど。ただ、顔が怖いってこと。もっと笑いなさいよ、人見知り発揮発揮してるわよ」
「……努力する」
むーっと口を尖らせれば、プハッと吹き出したお姉ちゃん。僕ね、そうやって笑うお姉ちゃん、大好きなんだ。
「ほら！Aもビジーも！早くこっちにいらっしゃい」
「「はーい！！」」
キッチンからママの声が聞こえて、リビングに目を向けるとじっとお姉ちゃんを見つめながら、ケーキを食べるリーマスさんの姿。
その視線は、毎日パパがママを見つめる目にそっくりで、あ、お姉ちゃんが好きなんだって理解した。僕って大人でしょ？
さっさと僕から離れて、リーマスさんの横に座るお姉ちゃんを見ながら、そう思った。
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
