° 数占い学 ページ45
最後の授業が終わって、夜ご飯を食べているとエバンズがソワソワしたように、扉と食事を交互に見ていたのが目に入る。
「エバンズ、どうしたんだい？」
気になってマッシュポテトを取りながら聞けば、困ったように紅茶に手を伸ばしながら言ってくる。
「Aが、来ないのよ」
「Aが？？」
「えぇ……どうしたのかしら…さっきまで一緒に授業をしていたのに、先に行っててって言ったっきり戻らないのよ」
ご飯無くなっちゃう……横の空いている席を見ながら呟くエバンズに、確かにお昼以降姿を見ていないなぁと思い出す。
「食欲ねぇんじゃね？」
「確かに、去年体調が悪そうだったし」
「まだ続いてるってこと？」
「さぁ？？」
「それとも、まだ僕が言ったこと気にしてるのかな…」
「いや、それは無いだろ」
「なに？ピーター、あなた何を言ったの？」
「時間割りの事だってさ」
「あぁ、それならA、凄く落ち込んでたわよ？ピーターに当たっちゃったって。」
「ほら、見てみろよ。やっぱりAはそんな事じゃ怒んねぇんだよ」
得意げに言うシリウスを他所に、扉に目をやると重たそうな鞄を持って走ってくる人が。
「A……」
ポツリと呟くと、彼らも目を向ければ焦ったように滑り込んできた彼女が現れた。
『はぁ……はぁ……間に合ったぁ……』
「A！あなたどこに行ってたの？？」
『ベクトル先生に質問をしに行ってたの。』
「ベクトル先生……って、確か数占い学の？」
『ええ。知ってる？占い学より数占い学の方が物凄く面白いのよ』
「君、いつ受けたわけ？」
『別にいつでもいいでしょ。』
「本当にあの時間割をこなしてるんだな」
『まぁね……私、この後マグル学の先生にも質問があるから、急がないと……』
パスタを食べながら、鞄から飛び出たレポート用紙を押し込み、代わりにマグル学の教科書を出した。
「……お前って、そんなガリ勉だっけ？」
『ガリ勉なんて、人聞きの悪いこと言わないでよ……興味があったの。マグル学なんかは、私のお母さんもだけど、リリーもマグルでしょ？どんな生活をしていたのかって、知りたいのよね』
ページを捲りながら答えた彼女は、教科書に夢中なのか飲み物に手を伸ばしたかったのか、ゴブレットと違う方に行ったから慌てて彼女の手にそれを持たせた。
「あのままにしてたら、あいつの手は今頃ホイップクリームまみれになってたな」
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
