° 怒りと怒り ページ43
「シリウス、君ってやつは本当についてないんだねぇ？」
「うるせぇ！誰があんなの信じるんだってんだ」
占い学が終わって、次は変身術だからと少し早歩きになりながら、ジェームズは可笑しそうにケラケラと笑い、シリウスはしかめっ面でドスドスと歩いてる。
「でもシリウス、君がトレローニーに
『ええ、ほんとうに。こーんな顔してたもの、リーマスと2人で笑っちゃったわ』
Aがさっき見た顔を再現すれば、全然似てないけれど、その時の感情が伝わってくるのかシリウス以外が吹き出した。当の本人は、更にしかめっ面が酷くなる。
『シリウス、あなたもしかしたら日頃の行いを正さないといけないっていう、お知らせなのかもしれないわよ？』
「ちっ……占い学なんかもう二度と行かねぇ」
「これはこれは、シリウス様は大層お怒りなようだ」
「シリウス “ 様 ” ってなんだ、“ 様 ” って」
「おおっと、また怒り出したぞ」
ジェームズの挑発に乗ったシリウスが、走って変身術の教室に向かう彼を追いかけるようにその場から居なくなって、僕はAとピーターと3人で教室に向かうことに。エバンズはいつの間にか、スネイプと合流したらしい。
「そ、それよりA、君本当に10科目も受けるのかい？」
『あら、朝の話をまた掘り返すの？ピーター』
「だって、気になるんだもん……そりゃ、君は凄く賢いし器用だと思う。でも、いくらそうだからって……」
『私が10科目もこなせない、なんて言うんじゃないでしょうね？』
「いや……それは……」
『お言葉ですけど、自分でできるって思ったから取ったの。きちんとマクゴナガル先生ともお話したし、点数を取るって約束もしたわ。人を見かけで判断しないでちょうだい。』
朝に続いて今もこうして聞いてきた事に、とうとう我慢の限界が来たのか、怒って足早に離れていったA。
僕が呆然と、彼女の後ろ姿を見送るとピーターが申し訳なさそうな顔をする。
「ごめん、リーマス……」
「いや……それより、Aはなんであんなに怒ってたんだろう……」
「僕がしつこくしすぎちゃったから……」
後ろでブツブツと何かを言っているピーターを他所に、こんな事で怒る彼女じゃない事を知っているからか、無性に違和感を感じた。
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
