° 不審な笑み ページ5
「ビジーがそんな事を？」
「うん。急に呼ばれたし、顔怖かったから何を言われるんだろうって」
あの部屋になぜ居たか、螺旋階段を降りながら説明すれば、意外とでも言うように目を丸くさせたあと、クスクスと可笑しそうに笑う。
「あの子、確かにお兄ちゃんが欲しいってずっと言ってた」
「そうなの？」
「ええ。リーマスを呼びたいって出した時も、ビジー物凄く嬉しいって、手紙を個人的によこしてきたもの。」
だから心配しないで、照れ屋なのよ、あの子。なんて笑っていうA。
あの態度から、僕のことを受け入れてないのかと思ったけど、彼女がそう言うならそういうことにしておこう。
Aに続いて部屋に入ると、そこはリビングで暖炉には火がついており、その近くには大きなクリスマスツリーと靴下。
「お母さん、リーマス連れてきたよ」
「あら、荷物解きは終わったの？」
「うん、なんかシュリがいたみたい」
「そう言えば、ベットを頼んでたんだわ。……こら、ビジー！先に飲むんじゃありません！！」
3人の声にクリスマスツリーから目を離し振り返れば、少し大きめのテーブルの上にホールサイズの糖蜜ケーキが置かれていた。
その周りには、サラダやお肉らしいものなどが鎮座している。
「さあ、リーマス。ここに座って！」
「え、そこ？」
「当たり前じゃない！だって、あなたが主役だもの」
彼女が示してきたのは、お誕生日席。申し訳なく躊躇うもマリエッタさんがノリノリにそこの席に、僕を強引に座らせる。
「あなたが来るって聞いて、とびきりの糖蜜ケーキを作らなきゃって、張り切っちゃったの。甘いもの、好きなんでしょう？沢山あるから、好きなだけ食べてちょうだいね！」
「ありがとうございます」
「お兄ちゃん、これ、僕が作ったの、食べて」
目の前のお皿に、2切れのケーキを置かれたあと横からパスタサラダを差し出してきたビジー。
色々なものを勧められて戸惑っている僕を、Aは遠くから見ては可笑しそうに笑っている。
「Aは食べないの？」
パスタサラダが皿に置かれるのを横目に、未だ席につこうとしない彼女にそう言えば、一瞬目を見開いたあと、やんわりと笑っただけ。その笑みに不審になり、口を開いたが直ぐにそれは閉じられる。
「A、おいで。準備が出来たよ」
今まで姿を見せていなかった、ミニュエルさんが扉から顔を出す。すると、沢山食べて、と言い残し彼女と一緒に姿を消した。
° 訪問者 - Bizzy side -→←° “ お兄ちゃん ”
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
