° 9時に3教科 ページ38
新しい合言葉が長すぎるだの、上級生が摩訶不思議な教科書が追加されてるだの、新学期の翌日の大広間では、文句や期待やの声が飛び交っていた。
そんな中、Aは欠伸をしながらトーストにバターを塗りゆっくり食べていると、新しい時間割りを持った監督生が6枚分置いた。
「…おい、ジェームズ。今日はそうそうに占い学があるぜ」
「しかもその後は変身術。お昼を挟んで魔法生物飼育学と来た」
「今日は1日頭を使う授業が多いねえ」
「 “ 図書館 ”にも行けやしない」
「…あら、あなた達が図書館に行っていたなんて。今日は雪でも降るのかしら」
「おぉぉぉ！！リリーじゃないか！今日もまた素敵な……」
「ちょっと！A、あなたのその時間割間違えだらけじゃない！」
『んぇ…？あぁ……新しい時間割りが来たのね……リーマス、イチゴジャム取って』
「…はい、どうぞ。ついでにソーセージ取ってくれる？」
『もちろん、何本にする？』
「うーん……Aが食べたい分」
『じゃあ1本だけどいい？』
「いいよ……あぁ、ありがとう」
「ちょっと！！聞いてるの？A」
『だからリリー、どうしたの？』
リーマスにお皿を渡しながら、Aの時間割を穴が空くほど見つめているリリーは、パンのカスを払いながら、デザートであるぶどうを摘んでいる彼女にそれを突きつけた。
「ここよ、ここ！どうして、9時に占い学とマグル学…それに数占い学が合わさってるの？」
「……げっ、お前どうやったらこんなに授業受けること出来んだよ」
「うわぁ…お……A、君、凄いね」
リリーの言葉に興味を示したのか、シリウスがチキンを食べながら時間割を見れば、気持ち悪そうに顔をしかめる。ジェームズも感心しているのか頷き、ピーターに至ってはブルブルと体をふるわす始末。リーマスも、他の3年生よりも多く取っている事について不思議な顔をしていた。
『別に、取れるって思って取ったんだからいいじゃない。』
「にしてもよ！同じ時間帯の授業にどうやって出るの？」
『んー……実は私って4つ子なんだよね』
「馬鹿なこと言わないでちょうだい」
ピシャリと冗談を跳ね返され、Aは目を丸くしながらも、油まみれになる前にシリウスの手から時間割りを奪った。
『まぁ、何とかなるから取った。マクゴナガル先生とも話したし。大丈夫だよ？それより、占い学の教室に行かないと。』
彼女の時間割りを気にしている間に、気付けば授業が始まる30分前だった。
° 占い学 - You side -→←3. ° 気持ちの変化
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
