° 本当のこと ページ34
そして、その日の夜。
僕は透明マントを使って、彼女が居るという保健室に向かうと控えめな灯りがカーテン越しに見えた。
ポンフリーは薬の管理に追われているのか、全然顔を上げる気配がない。
そっと灯りの元に向かうと、小さく声をかける。
「A」
『っ……リーマス…？』
カーテンが開かれ、何処にいるのかとキョロキョロする彼女を他所に中に滑り込んでマントを脱ぐと、少し驚いた顔を見せた。
『なんで……ポンフリーにバレちゃうわよ…？』
「その時は大人しく罰則を受けるよ。…それより、大丈夫かい？ビジーはただの体調不良だって言っていたけど」
『えぇ……まぁ……』
何処か気まずそうに、何かを隠すように顔を逸らして答えた彼女に、僕は無意識に腕を掴んで振り向かせる。
「Aは、僕の正体を知っているよね？」
『…えぇ……知ってるわ』
「なのに、僕は君の正体を何も知らない。」
『正体だなんて……そんな……』
「君、ただの体調不良じゃなくて何か違うものなんじゃないか？」
『………』
目を微かに見開いて僕を見るも、まだ言いたくないのか無言で俯くA。
「僕、君のことをもっと知りたいんだ」
『…………』
「君が僕を受け止めて、傍に居てくれるって言ってくれたように、僕も君を受け止めて、傍に居たいんだよ。」
『…でも……リーマスよりも…私の方が……酷いし…言ったら……』
「大丈夫だよ。約束する。」
『っ………』
優しく手を握って微笑んであげれば、覚悟を決めたのかAが不安げに揺れる目を瞬きして話し始めた。
『私……グランドューレ家はね、代々
「
『うん……普通は後天的に習得するものだけど、グランドューレは違くて……それを、ビジーじゃなくて私が受け継いでね』
「それで体調が？」
『それが、ミニュエルやレイアはそれと関係があるのかまだ分からないって……何せ、こんなに体調が悪くなったのも今まで居なかったからって……』
「…そっか……」
『……怖くない？』
「なにが？」
『だって……
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
