° “ お兄ちゃん ” ページ4
「……だれ？」
「ルーピン様！申し訳ありませんデス！ベットのお支度がまだ……」
「いや、それはいいんだけど……えっと…」
「シュリだよ、リーマスさん。」
「っ！！」
「坊ちゃん！如何致しましたデス？」
振り向けば、部屋の外でズボンのポケットに手を突っ込み、僕を見つめる……というより、睨みつける、が正しい男の子。そして、シュリと呼ばれたしもべは、僕より前に出ていた。
「話し声が聞こえてきたから。シュリ、この部屋の支度が終わってからでいいから、僕の靴下持ってきてくれる？1枚もないんだ」
「承知しましたデス！」
「よろしくね。…リーマスさん、荷物はそこに置いといてもらえれば、シュリがやってくれるから僕の部屋に来てよ」
口元は笑みを浮かべているのに、目は全く笑っていない彼に思わず苦笑いになると、僕が持つ荷物を早く受け取りたいのか両手を差し出すシュリ。
よろしく、と言いながら渡せばキーキー声ではいデス！なんて。
荷物を預け、そこから居なくなっている彼を探すため部屋を出れば、Aに紹介された白い扉から顔をのぞかせている姿を見つける。
失礼します…ととりあえず言いながら入れば、彼の部屋の壁いっぱいに今の、クィディッチのアイルランドのシーカーがいる。
「初めまして、お姉ちゃんから聞いてると思うけど、僕、ビジーね。リーマスさん」
「初めまして。僕は……言わなくても分かってるか」
「うん、お姉ちゃんが手紙で知らせてくれた。冬休みの間、泊まるんでしょ？」
「あぁ、その予定だけど」
「なら、その間、僕のお兄ちゃんになるわけだ」
「……ん？」
「僕、お兄ちゃん欲しかったんだ。だから、学校のこと、沢山教えてね」
なんて、声のトーンは無邪気なのに顔は全くそうじゃなくて、むしろ僕を受け入れない、なんて顔のビジー。別に、お兄ちゃんになってあげてもいいけど、素直に喜んでいいのやら。
「話はそれだけ。僕、先下に行ってるから、お姉ちゃんと来てね」
それだけ言うと、本当に部屋から出て行ってはドタドタと音を立てて居なくなった。……わざわざ部屋で話す内容だったのかな。
すると、不意に扉が叩かれたあとそっと開き、そこからAの顔がひょっこりと現れた。
「リーマス？」
「A……」
「ビジーの部屋で、何やってるの？」
不思議そうに、首を傾げては主がいないこの部屋に、客人の僕が居ることに困ったような感じで聞いてきた。
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
