° 心配と疑いと - Lilly side - ページ28
『リリー、どうだった？』
「ネイサンいたわ。Aの事待ってるみたい。」
授業が終わって、Aの代わりに私が扉の隙間から見てみれば、案の定そこにはネイサンがいた。どうして彼女に付きまとうのかしら……
ルーピンと話している彼女の元に行ってそう報告すれば、Aは途端に暗い顔になっていく。横に座っていたからなのか、直ぐに気付いた彼が優しく背中を撫でてる。……ほんとにこの2人は焦れったいんだから。
「ジェームズ、あるか？」
「もちろんあるさ！この後ちょうどピーターとイタズラを……」
「ちょっと！悪戯をまたする気だったわけね？！これ以上寮の点を引く真似はしないで頂戴！！」
ポッターの発言に口を挟めば、ブラックがケラケラと笑い始める。なによ、Aがどれだけ頑張っても一向に減っていくだけじゃない！！
「A、大丈夫？」
『……ねぇ、リー先輩、どうして私に執着すると思う？』
いつの間にか、ルーピンの手を握って口を開いたA。…あら、彼ったら顔が真っ赤。
「なんか、ちょっと異常だよね。同じ寮生なのに……」
「こ、怖い、よね……」
「まぁ、ポッターと意見が合うのが気に食わないけど、私もそう思う。セブも心配してたわ」
セブの名前をあげれば、眉を動かすポッターをスルーして、ブラックがAの髪の毛に付いているものを見て目を見開いた。
「A！それ、あの人に貰ったのか？」
『え？……あぁ…うん、クリスマスプレゼントでリー先輩から……』
「それ直ぐに外せ！」
「急にどうしたの、シリウス」
「可愛いじゃない、この髪留め。Aに似合ってるわよ」
「ちげぇよ、それ
『……似てるだけじゃないの？』
「いや、弟が手に取ってたの見てたから間違いない」
ルーピンがそっと手に取った髪留めは、深緑色でブローチみたいなオシャレなそれは、どこか黒く見える。
Aはあまり疑いたくないのか、困惑したような表情を浮かべてる。
『……みんなも、リー先輩には気を付けてね。』
「それお前のセリフじゃね？」
『私……自分のせいで皆が傷つくのやだから。』
「A………」
『ほら！！夜ご飯食べ損ねちゃう！行こ？』
そう言って微笑んだ彼女は、どこか辛そうな雰囲気で、私たちは触れたくても触れることが出来なかった。
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
