° 紳士的 - No side - ページ18
髪の毛を乾かし終え、リーマスが今日着る洋服を引っ張り出し着替えると、タイミング良く同じように着替え終えたAが現れた。
薄ピンクのサラサラと来た生地に、所々ダイヤモンドの粒が散りばめられている。
ハーフアップに下ろし、恥ずかしそうにハニカムその姿に彼は思わず見とれる。
「ど、どうかな……」
「き…綺麗だよ、すっごく。」
「ほんとに？……良かった、これね、シュリと一緒に作ったの。ほら、私、魔法はまだ使えないから」
可愛いデザインよね、と裾を小さく持って言えばリーマスはひたすらに頷く。
そして、自分の格好を姿見で見ると同じように彼女に問う。
「僕はどうかな……いつもと、変わらない？」
「いいえ！いつものリーマスもとっても魅力的だけど、いまのリーマスはもっともっと魅力的！！すっごく素敵よ！かっこいい
……リリーに見せたくないな」
「え？何か言った？」
「え？あ、ううん！なんでもない！」
彼女の小さな声が聞き取れなかったのか、聞き返すも上手くかわされるリーマス。だが、いつも以上に褒められ、気分が良いのか大して気にしていない様子。
お互い笑い合うと、二人揃って下に降りていけば昨日までは普通のリビングだった場所が、拡大呪文のおかげで広く、立食パーティーのような形に仕上がっていた。
「凄い……」
「そう？」
「うん……いつもこんななのかい？」
「クリスマスの時だけね。親戚とか、各自呼びたい人を呼んでパーティーをしてるの。お父さんもお母さんも、こういう事するのが大好きだから」
机の上には、お皿やゴブレットが並べており食事はまだ出ていなかった。
ゴブストーンの悪臭もすっかり無くなり、部屋の中を小さなソリに乗ったサンタクロースが飛び回っていた。
「A！あぁ、A、ようやく降りてきてくれた」
「お母さん、どうかした？」
「もうすぐで、リリーが来るみたい。さっき電話がかかってきたわ。」
「ほんとに？！」
「ええ。さあ、玄関へ行って。」
キッチンから顔を覗かせたマリエッタに言われ、Aは顔を輝かせ、リーマスを見ると彼が優しく彼女の手を握った。
「リ……っ……」
「エスコートしなくっちゃ。“ 僕、意外と紳士的だったりして ”」
いつぞやのハロウィンパーティーと同じ台詞を言われ、Aは途端に顔を真っ赤にさせ俯くと、その姿を可笑しそうに笑って、そっと腰に手を回し玄関へ向かった。
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
