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子ども達が戻った後、机の上に置かれた箱を開けると、中からはたくさんの俺たちを描いた絵が出てくる。
ERカーが描いてあったり、比奈先生たちが書いてあったり……
楽しそうに眺めている彼らから、1歩離れて箱から出てくるそれらを見ていれば、ある1枚の絵が出てくるなり、夏梅さんが振り返って微笑んできた。
「これ、音羽先生とAさんじゃないですか？」
「……っ…」
真っ白な画用紙に、ERカーと一緒に笑顔のAと俺が並ぶ絵があって、無意識に手を伸ばしては近くで見る。
何を思ったのか裏返せば、右端に小さく涼香さんの字と思われる短文が書かれていた。
「…お2人が幸せになりますように………」
Aに片想いしていたのを察し、無理矢理に恋愛相談に乗ってくれた。
“Aさんを振り向かせるなら、今のままじゃダメだと思うんです。”
“音羽先生!これ、お兄ちゃんと行くはずだったスイーツビュッフェなんですけど、チケットを差し上げるので、2人で行ってきてください!”
彼女の言葉を思い出して、まだ使っていない貰ったチケットを財布から取り出す。
期限は切れていないものの、進展するのを願うように、これを託した涼香さんは、きっと俺たちのその先が気になるまま……
MERチームに宛てた手紙を、みんなが眺めては涙をこらえていると、待ったナシに医局内にアラームが響き渡った。
【都庁 危機管理対策室から伝達！
世田谷区若林7丁目、政府所有の研究施設で爆発が起き多数の負傷者が出ている模様。
大規模医療事案として認定、TOKYO MERの出動を要請する！】
「……最終審査会に、行きましょう」
今ここには、Aはいない。
最終審査会に出席しなかったら、それこそ即座にMER解体が決まるだろう。
【こちら、危機管理対策室、TOKYO MER、応答願います！】
「MERは、もう終わったんです。
────音羽です、喜多見チーフは不在、他のメンバーは不在……」
「MER、了解！出動します！
点滴、酸素、縫合セット、あるだけ準備。各自、蘇生セットを複数携行してください！」
「私は、行きませんよ」
「構いません。」
「あなた達だけで行って、どうするんです」
「自分にできることをやります。喜多見チーフに、教えて貰ってきたことをやってきます。」
そう言って、居なくなった彼らを見送れば、机に置かれた写真に呟く。
「俺は官僚の道を貫く。それをAも望んでるって、信じてる。」
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マナ - タイトル(題名)とかすごいのですが…どうやって書いていらっしゃいますか？ (2021年9月18日 21時) (
レス) id: 223f5e45fc (このIDを非表示/違反報告)
空うさぎ(プロフ) - マナさん» 小説を読んでいる時に右端にあるヘルプという所を押すと書き方が書いていますし、小説の書き方を載せている方も居るので検索してみてください。 (2021年9月14日 22時) (レス) id: a700536b31 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 音羽先生大好きです！更新楽しみにしています！最高です！ (2021年9月14日 15時) (レス) id: e16d10e994 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 空うさぎさん» えっと……？ (2021年9月14日 13時) (レス) id: a03c89d697 (このIDを非表示/違反報告)
空うさぎ - マナさん» あの…書き方についてはヘルプの所に書いてあると思います…！ (2021年9月14日 11時) (レス) id: a700536b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2021年9月4日 18時
