＊ ページ20
亘「良かったら、僕の部屋に来ない？」
「……え」
亘「いや、嫌だったらいいんだけど。」
「……」
急な誘いに戸惑うAを、冠城は面白そうに笑みを浮かべると、彼女は顔を真っ赤にさせ、小さい声で言った。
「いいん、ですか？」
亘「っ……
も、もちろん。」
まさか了承してくれるとは思っていなかった冠城は、内心驚くも、それを悟られないように、Aの正面に立った。
亘「では、僕の部屋に案内しますよ」
大げさに動作をすると、Aは可笑しかったのか、クスッと笑って、彼の後を着いて行った。
亘「ちょっと汚いかもしれないけど……」
「おじゃまします……」
部屋に上がる前に、冠城の一個下の自分の部屋に荷物を起き、ラフな格好に着替えると、1つ上に上がり、彼の家へ。
出してくれたスリッパに履き替え、中に入ると、冠城らしいシンプルな部屋が。
亘「そこら辺に座ってていいよ。
コーヒー？それとも他の？」
「コーヒーで大丈夫です」
亘「了解」
そう言って、コーヒーを挽き始めた冠城を横目に、Aは自分の部屋とはまた違う窓からの景色に目が引かれ、ソファから立ち上がると、窓に寄っていった。
Aの部屋よりも、景色が綺麗に見える為、いつもよりもさらに東京の街並みが輝いているように見え、見とれているとコーヒーを挽き終わったのか、マグカップを2つ持ってやってきた。
亘「はい。ブルーマウンテン。」
「ありがとうございます……」
差し出されたマグカップを受け取り、少し冷ましてから口に運ぶと、濃厚な味が口の中に広がり、思わず美味しいと呟くと、横で同じようにコーヒーを飲んでいた冠城が笑った。
「冠城さん、コーヒー豆は普通のスーパーで買われてるんですか？」
亘「まぁね。安っぽい？」
「いいえ。むしろ、高級に感じます。私が入れたのと違うから」
亘「でも僕、Aちゃんが入れてくれたコーヒー、好きだよ」
「あぁ、あれは、高級な豆を使ってましたから、そう感じただけです」
亘「いやいや、そんな事ない。本当に、あれは美味かった」
「……マシンで入れてますけど、でも、よかったです。喜んで頂けて」
照れるのを隠すように、Aがマグカップに口をつけると、窓に寄りかかっていた冠城は、その姿を見つめると、口を開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
み - おはようございます！相棒の夢小説貴重で楽しく読ませて貰ってます 日下部さんや大河内さん芹沢くんが好きなので絡ませて欲しいしなぁ (2022年4月13日 6時) (
レス) id: 2d5aeb494c (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - 更新はやくぅ (2022年2月13日 20時) (レス) @page23 id: 3604e47afb (このIDを非表示/違反報告)
弥 - あああ、キュンキュンします。更新楽しみにしてます、。 (2019年10月7日 1時) (レス) id: ebd4aa5f74 (このIDを非表示/違反報告)
Ｌ - 更新希望しています！ (2019年4月6日 18時) (レス) id: 2c50a61ae9 (このIDを非表示/違反報告)
シエテ - 更新希望しています！ (2019年2月27日 15時) (レス) id: 5663057f5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2018年3月27日 19時
