そばにいさせて 3【怪盗キッド】

私達を繋ぐもの 17 ページ18

「下から風がきてる！この下に秘密の地下室があるんだよ！」




そう言いながらコナン君はたばこの煙を使って、風の出る場所を探す。



「「「なに！？」」」



全員が驚き、声をそろえる。

私も地下室を見つけようとしゃがむ。




すると蘭がコナン君に近づき、灰皿を渡した。

コナン君は気づかず、たばこを灰皿に押し付け火を消す。





(やばい、完全に蘭が新一のサポート体制にはいってる)




「コナン君身長小さいから気づいたのかな〜？」


「....うん」




完全に意識がコナン君に向いている。

返答になっていない言葉が返ってきた。




するとコナン君が端っこにあるフローリングの一部をめくった。

たくさんのボタンが現れる。




「ロシア語のアルファベット！」




白鳥刑事が驚き、一歩前に出る。




「パスワードがあると思うよ。セルゲイさん。ロシア語で押してみて」




セルゲイさんがボタンに近寄る。

蘭のお父さんが大きな声で話す。



「思い出!ロシア語で思い出に違いない!」




セルゲイさんは言われるままに打つ。

が、何も起こらない。



「じゃあ、喜市香坂だ!」


乾さんに言われ、ボタンを入力するがやはり何も起こらなかった。




するとコナン君が小さくつぶやいた。



「バルシェ....ニクカッタベカ...」




聞いたことのある言葉に私はコナン君の方へ振り向く。



「その言葉...!!」



「夏美さんが昔よく聞かされていたらしい」





私は夏美さんを見る。




「それです...!その言葉です!」


「え、そ、そうかしら」




私の勢いに少し驚く。

夏美は続けてつぶやいた。


「バルシェ...ニクカッタベカ...」



すると青蘭さんがきれいな発音で言い直す。



「それって...ВОЛШЕБНИК КОНЦА ВЕКАじゃないかしら」




青蘭さんの言葉と快斗の言葉が重なる。

コナン君がセルゲイさんに質問をする。



「それってどういう意味!」



「英語だとThe last wizard of the century。えーっと日本語では」




「「世紀末の魔術師」」



私と青蘭さんの言葉が重なる。

このセリフは予告状を使うとき和訳を聞いたのだ。


まさかここで使うことになるとは...。



セルゲイさんが文字を入力すると、床が揺れ地下に続く階段が現れたのだった。

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