そばにいさせて 3【怪盗キッド】

私達を繋ぐもの 10 ページ11

次の日。



エッグに傷がないか調べるため、船で急遽東京に戻ることになった。





「A大丈夫？」



船の個室で私はベッドに横たわり、蘭と園子、コナン君が心配そうに見つめる。

昨日から顔を真っ青にしていたため、いつも以上に心配される。




「ごめんね。まだ体調悪いみたい。もう少し休んでくね」




昨日散々泣きはらしたくせに、また涙が出そうになる。





園子が私の頭をなでる。


「無理しないでね。何かあったら連絡するのよ」



私は目を細めほほ笑んだ。




「いつもありがとう」



蘭と園子も微笑み、そして歩き出す。





コナン君はじっと私を見つめたまま。

私は小さな声で話をする。





「新一...お願い。犯人を見つけてね」





コナン君は眉をひそめ、しっかりとうなずいた。





「コナン君、ほら行くよ」




蘭の言葉でコナン君は去っていく。

扉が閉められたのを確認して私は我慢していた涙を流す。






そして携帯を取り出し、ある人に電話をする。




「お願い...電話に出て快斗....」






が、何回かコールした後音声案内が開始されてしまった。


私は電話を切り、ベッドにもぐりこむ。




そして首元からネックレスを取り出した。



真ん中でリングが揺れる。





「...抹茶あほ程食べてやるんだから」



そして私は目を閉じ、眠りについた。








.







ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ!!!!ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ!!





強く叩かれる扉の音が響き渡る。

私は目をこすり、ベッドから立ち上がった。




「おいA!!A!!!」





コナン君の声が扉越しから聞こえた。




「なになに、飯？」





私はゆっくりと扉を開こうとするが、コナン君が強引に開ける。

急だったので私はびっくりして一歩下がる。




「よかった...」




コナン君はため息をついた。

私は何がなんだかわからず、首をかしげる。




「何があったのさ」





「寒川さんが殺された」





「えっ」






「...キッドと同じ、右目を撃たれて」





「っ！？」





私はコナン君の言葉に目を見開いた。

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