#33 電話の内容。 ページ33
「てつやくんとの電話は終わったの?」
「あー...それがさぁ...」
「ん?」
「まあいっか...」
しゃーない、一応こいつに借りもあるし。
全然諦めなさそうだから、Aちゃんと話させてあげよう。
「Aちゃんと話したいんだって。代わってあげて」
「私?なんだろう?」
スマホを渡しながら、「変な事言われても無視しなね?」って言うと「わかった!!」って絶対わかってない笑顔で返された。
「もしもし?おはようございます!」
何を話してるか全く聞こえない。
スピーカーにしてやればよかった。
Aちゃんが笑う度に「何っ?!」って反応してしまうし、「わかった!」ってあっさり何かを受け入れてるからなにか気になるし。
「うん!じゃあ後でね」
「後でね?!えっ!!Aちゃん!かわって!!」
「えっ?...あ、切られちゃった」
「はぁ...?」
「としくんどうしたの?」ってとぼけ顔でスマホをありがとうと俺の膝にのせる。
「何だって?」
「んー?今日お土産一緒に買いに行きたいって話だったよ!」
「えっ?それでいいよって言ったの?」
「うん!!あ、ダメだった...??」
そりゃあダメでしょうよ!
みんないたら邪魔やん。
半年記念デートなんだからさぁ...。
まあ、そんな可愛い顔で「としくん嫌だった?」って言われたらなんにも言えません。
君が決めたことならなんでもいいや。
「ううん、俺の友達が邪魔してごめんね」
「え?なんで?!みんないい人で楽しいもん!でももみんなでいたらオーラでバレちゃいそうだねぇ」
スーツケースに荷物をギューギュー詰め込んでるAちゃんに言われて、確かになと納得した。
まず男6人が歩いてるっていうのが普通見ない光景だもんね。
しかも髪色も派手だし?
ひとりめちゃくちゃ足長いし?
なんかうるさいし??
「やばいかもね?笑」
俺もなんとか立ち上がってのそのそ着替えを始める。
「としくん私のアラームうるさくなかった?」
「ん?気づかんかったよ?」
なんなら電話の音でさえも気づかなかったし。
Aちゃんに起こしてもらわなかったら起きてなかっただろうし。
「ならよかった...としくんおつかれだったんだねぇ」
「ん、昨日の夜も楽しんだしね?」
「生放送ね!楽しかったよねぇ」
あれ??
ちょっと違うけど、まあそれも楽しかったからいいか。
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作者名:Ma | 作成日時:2018年9月12日 12時