＃28 生放送。 ページ28
こいつらバカなんじゃね？と思ったのは、ドアが半開きになっててドアが閉まらないように挟んであったのが靴だったから。
逆にありがたいと思ったのは、こんなことするのはこいつらしかいないから｢ここであってるかな？｣とか思わず、思いっきり侵入できること。
｢としみつすぐ来るよ！｣
｢としみつのコメント多くね？｣
｢みんなとしみつ好きすぎね｣
今まで何を話してたか俺は知らないけど、これドア開いてたらかなりうるさくね？
閉めてきてよかった。
｢お待たせ｣
｢お！みんな！お待ちかねのとしみつのお出ましだぞ！！｣
｢お前らうるさすぎな｣
6人とか画面に収まるのぎりぎりもいいところだな！こんなにくっついてると。
｢みんなとしみつどこ？ってずっと言ってんの｣
そう言うりょうの隣にギューギューで座ると、コメント欄を見てみると確かに。
これは来てよかったかもしれない。
あ、画面映っちゃったからAちゃんに手振らなきゃ。
Aちゃんに見られてると思うと、いつも以上に緊張するな。
ちょっと恥ずかしくなって、胸した辺りで小さく手を振ると、コメント欄の流れが一気に早くなる。
｢えっ？なに？今の間に何が起こった？｣
てつやがコメント欄を目で追うと、｢としみつ！！｣ってこっちを指さす。
｢え？何があった？｣
って酒瓶を持ってるしばゆーまで言うけど、お前ら見てなかったのかよ！！
真隣に生放送の画面置いてあるやん！！
｢なんだよ｣
｢なんかいつもと違くない？｣
｢視聴者に手くらい振ってもいいだろ？｣
りょうが肩を掴んで笑うから、かなり恥ずかしかったけどそう答えると、何かを察したのか虫さんが声を殺して爆笑してるから｢虫眼鏡ウザすぎ｣っていつも通りのキャラで。
｢ほら、としみつガールズがうるさくなっちゃった！！｣
｢見てなかったからもう1回だって｣
｢もうしない｣
Aちゃんは絶対見ててくれたもん。
だからもういいの。
｢俺も見なかったからみたい！！｣
｢はいはい、てつやくん｣
元気よく手を挙げて俺の方を見るてつやに、手を振ってあげると、｢やばー！としみつかっこよすぎ！！｣って下手すぎる視聴者のまね。
｢今日のとしみつめちゃくちゃ機嫌いいですよ！みなさん！！｣
｢は？意味わからん笑｣
｢なんでだろうね？｣
りょうがニヤニヤしながら、俺を見下ろしててこれはウザかった。
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作者名：Ma
| 作成日時：2018年9月12日 12時
