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#45 きた理由。 ページ46

「としみつ、明日もこの調子だったらまた来るからね」

看病する人増えたし、僕は帰るわって虫さんが、あっさり俺を置いて帰っていった。

あ、ありがとう言い忘れた。


「俺ととしみつの二人きりかー」

「お前ももう帰っていいって、編集しとるやん!」

「なにかして欲しいこととかないの?」

「お前にやらせるより自分でやった方が早い気がするわ、あーだりぃ」


でも、ずっとゴロゴロしてた時間は長くてかなりだるかったけど、こいつらが来てからは時間はすぐ経つしだるさもちょっと軽減してる。


「あ、冷蔵庫から水持ってきて」


虫さんが持ってきてくれた野菜ジュースなくなった。


それを聞いたてつやは素直に立ち上がって、水を持ってきた。


「ほらよ、俺結構使えるべ?」

「これだけじゃあな...で、なんでお前来たの?」


絶対なんかある。
だって、こいつ何もできないし、編集に追われてるのに看病にくるなんておかしい。


「あー、やっぱりタイミング不自然だったかなーって思って」

「何が?」

「Aちゃんとふたりでいるところに出ていったの」

「あー、なんでお前いたの?」

「りょうにAちゃんに見られたなら、怪しいヤツじゃないですよって言いに行かないとやばくね?って言われたから」

「それ、言いながらりょう笑ってただろ?」

「そんな気がしなくもない、だから謝りに来た」

「あー、別にいいよ」


助かった部分もあったしね、会話的に。


「ただひとつ、Aちゃんお前のタイプじゃなさそうだけど可愛いな」

「はっ?お前狙ってんじゃねーよな?」

「としみつの想い人はなあ...ありっちゃありだな」


うざすぎる。アンチてつやはこれだからやめられない。
やっぱりこいつも虫さんと一緒に帰すべきだった。
体調不良がさらに悪化した気がする。


その時、スマホが音を立てて光って、何かと思えばLINE通知。


「あ、Aちゃんだ」

「ああん?LINE交換してんの?また俺に内緒で進展?!」


«今日はまた会えなかったですね。
私は1日会えないだけで心配してしまいました(泣き顔絵文字)明日は会えますように!»


心臓がドクッとわかりやすくはねた。

何も考えられなくて、頭がぼーっとする。


これはきっと熱のせいじゃない。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:Ma | 作成日時:2018年6月4日 20時

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