#31 バカは。 ページ32
オレンジ男(1000%てつや)がコソコソしていた真相を確かめるべく、今日もいつものようにてつやの家に。
「おはよーござーまーす」
「おい、遅刻ー!」
玄関でりょうが仁王立ちしてて、いつものように怒られる。
「ええ?俺いつも通りに出てきたけど」
「としみつのいつも通りが遅刻なんだってば!」
「わりぃわりぃ」
「もうー!虫さんー!としみつなんにも反省してないー!」
「ふたりともしーっ!うるさくする予定がある時はその部屋に入って、ドアを閉めてから!」
今度は虫さんが出てきて、手には深めのお皿がのったお盆を持っている。
「ん?ラーメンでも食うの?」
「違うわ。おバカなてつやが風邪ひいたの」
「バカは風邪ひかねえんじゃないの?」
「としみつ!てつやそれ言われるの今日で5回目だから笑」
「あ、やっぱり?」
バカが風邪ひかないは嘘なのか。
まあ人間誰しも風邪はひくしな。
嘘だ嘘だ。
「バカは風邪ひかないんじゃなくて、風邪ひいたことに気づかないの。うちのてっちゃんは気づいたから天才も残ってるんだよきっと」
「てつや起きてるの?」
「今見に行ったら起きてて昨日の夜からなんにもたべてないっていうからさ」
「うまそーだなー」
「よそったときに残ったのあるから食べていいよ」
そう言い残すと、虫さんはてつやの部屋に入っていった。
りょうはもう遅刻を怒るのを忘れて(ラッキー)
てつやいなかったら撮影どうすんのって今度はそっちを気にしてる。
「あ、としみつだ」
「おはよー」
「はよー」
そういえば俺、オレンジ男の正体確かめるんだった!
「てつや虫さんにお粥作ってもらえるほどやばいん?」
「夜39度あったって自慢してたよ」
「そりゃやべえ」
まああのバカにはいつでも会えるから今日じゃなくてもいいか。
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作者名:Ma | 作成日時:2018年6月4日 20時