＃26 心の中で。 ページ27
ちょっと浮かれモードが過ぎ去った次の日
てつやの家に行くと、虫さんとてつやがにやにやしてた。
｢お前らなんで知ってんの？｣
｢そりゃあねぇ、虫さん！｣
｢そりゃあねぇ｣
2人が見つめる先にはりょうの姿。
りょうは今日も爽やかにコーヒーを飲んでいる。
｢おーい！りょう！お前話したのか？！｣
｢あ、としみつおはよ｣
｢おう！おはよ、は、いいの！！あの2人に話したのか？！｣
｢話したっていうか...｣
｢...なんだよ｣
｢昨日としみつが電話してきたときに、俺ここにいたんだよね｣
｢はあ？｣
だって俺昨日聞いたじゃん！今家？って！
じゃあ嘘つかれたってこと？
｢だってとしみつ、今家？って聞いたでしょ。だから、俺の家じゃなかったけど、家だからね、うんって答えたの｣
｢なんだよそれ！！へりくつじゃねーか！！｣
やっぱりりょうは敵だ。
イケメンな敵だ。この笑顔に騙されたら負ける。
｢まあいいけどさぁ｣
｢あ、いいんだ｣
そんなこと気にしないくらい、今の俺は浮かれてるのさ！
もう俺の人生Aちゃんのためにあるようなものさ！！
｢えへへ...｣
Aちゃん....
Aちゃん...
Aちゃん...
心の中で何度も何度も唱えてみる。
こんなのただの気持ち悪いと男やんって思うけどさ
恋ってこういうものなのかな。
｢としみつAちゃんのこと思い出してニヤニヤしてるーきもちわるー｣
｢おい！てつや！！名前で呼ぶな！！｣
｢やっぱり思い出してるー！！｣
いつもならキレる1歩手前なんだろうけど
今日の俺はやっぱり違う。
恋ってこういうものなんだな。
＃27 その時は突然に。→←＃25 続・浮かれモード。(☆)
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作者名：Ma
| 作成日時：2018年6月4日 20時
