#15 緊急ミッション。 ページ16
今回の方がサブチャンにできそうだとYouTuberらしいことを考えてはいたが、てつやの真剣な顔に何も知らないメンバーも息を呑むほど真剣な面持ちだった。
こんな真剣な東海オンエアめったに見られん。
こりゃ明日雪降るわ、もう春だぞ。
「さぁて、どうする?」
張りつめた空気をいつも通りのテンションでぶち破ったのはてつやで、その一声でメンバーは全員安堵の表情を見せた。
「ねえ!俺なんの作戦会議か知らないんだけど!」
「次どこ撮影行くかとか?」
りょうとしばゆー、ゆめまるは何も知らないから勝手な憶測をあーでもないこーでないと話してガヤガヤする。
「そんな事じゃねー!!これは俺らに課せられた緊急ミッションだ!」
「だから何なのって。お題がなにか分からなかったら答えようがないでしょ?」
「としみつが恋しちゃったんだって」
しばゆーが「チェリーじゃん」というと、ゆめまるが「気づいてないでしょー」と続けた。
「うぉおおおい!虫眼鏡!それ、今俺が言おうとしたやつー!!」
「お前が全然言わねえからだろ?!」
まーたいつもの取っ組み合いが始まった。
それに訳もなくしばゆーが参加して、ゆめまるはもっとやれー!!と煽りを入れている。
「またお持ち帰りしたの?」
いつもの風景すぎる取っ組み合いを完全にスルーしたりょうは、俺の対角に座っていたけれど、コーヒー入りのマグカップを持って俺の横に移動してきた。
「違うわ!そんな毎回お持ち帰りできるとおもったら大間違いなんだぞ!りょうじゃねえんだから!」
「なんだ、いつものとしみつじゃん」
元気なかったから色々心配したんだけど...良かったってりょうくんがまた爽やかに笑う。
しかしその顔はすぐに曇って、真逆の顔になったのもつかの間。
「お前ら!てつやしばゆーうるせえんだよ!」
「なんで俺らだけ?!」
りょうに説教されて、ごめんなさいまでが取っ組み合いの一連の流れのようだ。
368人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Ma | 作成日時:2018年6月4日 20時