見た目で選んで何が悪い【女川太郎】

11.お祭り男と遭遇 ページ11

ある日の部活帰り。


俺はデパートの中にあるCDショップを見ていた。


好きなアーティストの新譜の発売日だったからだ。



「ん〜ないか。まぁまぁ有名になってきたからあると思ったのにな」


仕方ない。週末別のCDショップに行くか…


「お前！伊達工のやつだよな！？」


急に大きな声で話しかけられたと思ったら…


「条善寺の…照島だっけ？」


こないだ練習試合したばっかりだから


俺のこと覚えてたのかな。


「やっぱお前音楽とか好きそうだもんなー！」


試合以外でも、騒がしくて目立つやつだな。


「お前も好きなの？何聴くの？」


「俺はテクノとかトランスが多いかなー！！」


まぁ…イメージ通りだな。


「お前なんて名前だっけ？お前は何聴くの？
オススメない？」


コイツ…すげーフレンドリーなんですけど…。



「俺、女川。
色々好きだけど…
特に好きなのはジャズとかフュージョンとかブルースかな…照島には合わなさそうだけど…
あ、パンクなら聴くんじゃない？」


「おお！ジャズとかはわかんねーけど、パンクなら聴くぞ！」


「それならこのバンドが……」


なんだかんだで照島とCDショップで試聴しまくって


話し込んでしまっていた。


「女川って面白い奴だな！」


「そう。ありがとう」


「そう言えばこないだうちとの練習試合でAちゃんと話してたけど、知り合いなの？」

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