妖精の尻尾のS級魔導士０ (ページ2)

今日:2 hit、昨日:17 hit、合計:21,228 hit

０１ページ2

X575年

「おぎゃあああ！！」

ポーリュシカ「、、、なんだいこれは」

外から赤ん坊の声が聞こえ、外に出てみるとそこにはまだ目の開いていない赤ん坊が入った籠と一枚の手紙が置いてあった。

ポーリュシカ「なんのイタズラだい、全く」

一週間も赤ん坊は泣き続け、痺れを切らしたポーリュシカはその籠を家へ入れた。そして一枚の手紙を開ける。

『西の森の治癒魔導士ポーリュシカ様
失礼な事と承知でお願いいたします。この娘を救ってください。この娘には小さな体に見合わない、強大な、そして膨大なエーテルナノが内に眠っております。その魔力が彼女の成長を妨げ、全くミルクを飲まないのです。どうか、どうかこの娘を生きさせてください。』

ポーリュシカは無言でその手紙を読み、赤ん坊を抱き上げた。すると、触れた所からものすごい量の魔力がポーリュシカに流れ込む。

ポーリュシカ「、、厄介だね、これは生きられるかどうか分からない」

ポーリュシカはその赤ん坊を見つめ、研究ついでに治すことを決めた。(←ひどい)

一年後、ポーリュシカは手紙の主、つまり、その赤子の親と文通していた。

赤ん坊はというと、まだ目が開かず、体温が非常に高いが、ミルクを飲むようになり、泣くことも少なくなっていた。

『そのようなお話を聞いて、毎晩泣いております。本当にありがとうございます。彼女の名はAです。目を覚ましたら、呼んであげてください。ラストネームはポーリュシカ様がお付けになってくださいな。顔も見せない母親のラストネームではなく、そばにいるあなた様がつけてくださった方がAも幸せです。』