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・15 過去の記憶 ページ18

・朔空side


父さんたちが死んでから3年経った…

俺たちを保護した薄暮家は黎明家と相反する名家

どうせ俺と(人1)の力目当てだ

もちろんこいつらの世話になんてなりたく無かったが
(人1)はまだ幼すぎたし、こいつらに頼るしか無かった

俺は11、(人1)も4つだ…

早く、早くこの家から出てやる

宛は無いが、どうにかしてみせる

(人1)「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」

俺は兄だ。(人1)のたった1人の兄なんだ。

大丈夫、兄ちゃんが守ってやる。

「大丈夫、ずっと一緒だよ。兄ちゃんがいるからな」

…彼奴は何やってるかな

普段からブラブラしてたやつだ、俺たちのことも
もう忘れてるかもしれないな

朔空「…甚爾。」

戻りたい。あの頃に。幸せだったあの日に、、

「なんだよ」

朔空「!!!!……とー、じ?」

甚爾「よう、クソガキ」

なんで?なんでここに…
俺たちがここに居ることなんで分かったんだ
今まで何してたんだ

色んなことが頭を巡って黙りこくった俺の手を(人1)が引いたことでやっと意識が戻った

(人1)「お兄ちゃん…」

朔空「わ、悪い(人1) ぼーっとしてた。どうs」

(人1)「私、この人知ってる」

朔空・甚爾「!!!」

知ってる?馬鹿な、(人1)がコイツと会ったのはまだ0歳の時だぞ…
知ってるなんてそんなこと…

(人1)「お手手ギュってした!」

甚爾「!!!(これは、、)」

(人1)「あったかい人だったの。ずっと覚えてるよ!」


思えば(人1)に両親の話をした時も、まるで知っているかのような様子だった…

甚爾「特殊記憶能力か…くくっ、ああお前らに賭けてみて正解かもな…」

??? なんだ、なんの話をしてるんだ

甚爾「おい、クソガキ共。俺とバックれるか?」

朔空「は?」

甚爾「こんな所に縛られてないで、自由にならねーかって事だよ」

なれるのか?自由に…
信じていいのか…、お前を…

朔空「なんでだ?お前に利益なんてないだろ」

甚爾「いや、それは分からねぇ。これは賭けだ。
先のことなんて何も見えない馬鹿みたいにリスクがでかい賭け。どうなるかはお前たち次第だがな。どうする?」

…そんなの、、、

ギュッ

朔空「上等だ… 乗ってやるよ、その賭け」

甚爾「……フッ、まいどあり」


大丈夫だよ、兄妹(俺たち)2人なら最強だから。

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作者名:ohayou | 作成日時:2021年2月12日 22時

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