#12 ページ15
聖地であり、ステンドグラスの眩くも美しい煌めきを放つその場は、まさに地獄絵図と化していた。
時はほんの数刻前、俺とシャオロンが潜入した聖ニコラス教会は大当たりだった。
人の多い、観光地であるはずのそこは知らぬ間に封鎖されており俺とシャオロンを地下へと誘うかのようにステンドグラスの光が道を照らしていた。
地下への階段は無防備なことに完全に開かれており、俺たちが降りようと目を合わせた途端ゾロゾロとカルト教団の手下たちが現れたので何ともまぁ……ひとらんの祖国のことわざで言うと｢飛んで火に入る夏の虫｣ってやつ？
と、そんなこんなで冒頭の通り手下たちの血と悲鳴で地獄絵図になっていた。
｢さぁて、あらかたクリア？クリアやな！おっし！｣
その辺に落ちてた(と、言うか手下たちが落とした)武器で応戦し、見事なまでに圧勝を決めた俺とシャオロン。
｢しかしまぁこんなにも双子崇拝者がおったとはな。おつかれやけどシャオロン、やることあるんよなあ｣
｢いやほんとそれやわ。Aもおつかれやけど本来の目的これやもんな｣
瀕死の手下たちの山を軽く飛び越え、コイツらが出てきた場所へ近付く。
暗闇の中に数個の松明が並び、下へと続く階段が伸びるそこは到底俺たちを歓迎しているとも思えない。
こんなところへ降りるんか。めっちゃ怖いやん。
呑気にそんなことを考えていた。
その時だった。
｢ッA!!!!｣
響いたシャオロンの声と、聞こえた銃声。
赤に染まるシャオロンの体と、キャラキャラ笑う2つの幼子の声。
｢しゃ……お……｣
｢アハハ！庇った！｣
｢庇ったね！｣
｢おにーさん、やっぱりここに来た！｣
｢待ってた、僕ら待ってたよ！｣
入口から聞こえる声。
そちらへ振り返る。
うるさい笑い声を上げる子供たちは、そう、俺が助けた、あの双子。
吐いた息は、やけに冷たく感じた。
続く (更新停止中)
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オムレツ(プロフ) - らっぴょこさん» コメントありがとうございますー！双子は良いですぞ… (2021年10月17日 21時) (
レス) id: 9504c1c9a6 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！好きです！！双子設定好き過ぎる…！！ (2021年10月16日 22時) (レス) id: d6878be433 (このIDを非表示/違反報告)
オムレツ(プロフ) - salaさん» コメントありがとうございます！ゆっくりになると思いますが気長にお待ちいただけると幸いです！ (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9504c1c9a6 (このIDを非表示/違反報告)
sala(プロフ) - 続きとっても楽しみです！更新待ってます！ (2021年8月26日 22時) (レス) id: 6774b94e1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オムレツ | 作成日時：2021年8月24日 17時
