私のPrince (ページ30)

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弁当タイムが終わり、

果南「あそこのお店行こうよー！」

海沿いにポツンとある雑貨屋さんに行くことになった。

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A「その前にちょっとトイレ行ってくる〜。」

歩いてすぐのところにある小屋みたいなトイレへ駆け込んだ。

A「…ふぅ」

トイレした後、鏡の前で髪を整えようとした瞬間

視界を横切った、黒い影。

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A「ぎ、ぎゃあ〜ーー！！！！」

私は、蜘蛛が宇宙一苦手だ。！！！

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逃げようとした足はもつれてしまい

矢先に地面にある突起物に躓(つまず)き転倒。

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顔こそは無事だったものの、膝に鈍い痛みが走る。

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A「い、い、いたーい」

はぁ。私は今日ついてない日だったのね。

朝にあった占いのラッキーカラーでも身につけておけば良かったかな。

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「A何してんの」

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ずっとトイレの前でうずくまってたから、周りの声が聞こえてびっくりした。

この声は、きっと涼介だ。

いつもとは違う、優しめのトーンが胸に刺さる。

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A「蜘蛛が…！」

そう言いトイレを指差す。

涼介「蜘蛛ごときで怖がってんの？女子かよ。」

A「蜘蛛ごと、ごとき？！」

ホントに怖かったんだからね…！

ていうか、私は女子ですけど、？！

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