Re:Because there do a love that does not end.2/宇宙音 ページ9
「――じゃあねー！」
「うん、また来週。」
微笑を浮かべて手を振る。
大学からの帰り道を最寄り駅が同じ友達と一緒に帰る、これももう慣れたこと。
…隣を歩くのがしゃむじゃなくなったのも、慣れたこと。
昔は帰り道も、手を繋いで歩いてたなぁ、なんて。
よく冷やかされたっけ。
そんな事すら"青かった"と言えるようになってしまったあたしはもう大人になっているのだろう。
いつまでも、子供じゃいられないんだ。
「――…あのー…すいません…」
「え、あ、はい？」
不意に後ろから声を掛けられた。
たぶん、知らない人。
観光客か何かだろう、道でも聞かれるのかな。
そう思って振り返ると
そこには
「……！なんで…ッ」
「……やっぱり。…久し振りだね、A」
昔と変わらないふわふわの髪をそよ風に揺らしながら立っている、しゃむ。
なんで、どうして。
こんな、フィクションみたいなこと。
そんな思考すら頭の中では出てくるのに、口には出せないまま。
声にならない声を発しながら、口をぱくぱくとさせるだけ。
やだ、なんでそんなに余裕綽々なの？
昔はこんな時だって、真っ先にあたしに抱き着いてきてたのに。
あぁ、もう あたし、やっぱり好きだ。
ほら今だって
――相手の胸に飛び込んでいくのは、もうしゃむじゃなくてあたしなんだもの。
「――しゃむっ…！」
「……ただいま」
「…おかえり…っ」
視界が、真っ白に染まる。
これはしゃむに抱き締められてるから。
鼻の奥がツン、と痛くなってきて
じわじわと目元が熱を帯びていく、あぁもう、涙出てきた。
無意識の内に、しゃむの背中に回した手が握りしめられてる。
それに気付いたのか、優しくあたしの頭を撫でてくれた。
こんな些細な優しさは変わってないのね。
「…ごめんね、こんな遅くなって」
「ホント…っ、２年も、待ったんだから…！」
「…うん」
町中だって関係無い。
だって２年ぶりなんだから。
割れ物に触れるような手つきで、頭に回した手をゆっくり移動させる。
そのままあたしの頬に右手を添わせて、しゃむは、優しく、あたしに。
２年ぶりの、キスをした。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊
宇宙音です。
タイトルの意味は、終わらない恋なんて無いから。
ここでしゃむさんに何か言っても、本人に伝わらないのはわかってます。
でも、それでも、大好きでした。ありがとうございました。
俺みたいなのが来ちゃってすいません、苦情はホムペかTwitterまで。
Re:you./萩希→←Re:Because there do a love that does not end./宇宙音
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蒼 - すごい感動しました！ (2015年9月5日 12時) (
レス) id: dbe7dd4a88 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ - 参加したいのですが、いいでしょうか？ (2015年4月3日 17時) (レス) id: 09d0c12b4f (このIDを非表示/違反報告)
ますく狐 - 色々な方のお話をみて僕も共感しました。 しゃむおんさんの引退発言を聞いて隣にいた友達と泣きました。聞こえなくてもいいので、しゃむおんさんたくさんの勇気を与えてくれてありがとう、がんばってください。 (2015年3月7日 2時) (レス) id: 44311eb58b (このIDを非表示/違反報告)
夜与雅(プロフ) - それぞれの作品を読んでて、しゃむくんの事が大好きなんだなって思いました。あ、あれ？いつの間にか目から汗が... (2015年1月11日 16時) (レス) id: e9489ac767 (このIDを非表示/違反報告)
悠亞@ゆあ(プロフ) - すごく感動しました(*^^*)気づいたら、涙が出てました…(T_T) これからも、頑張って下さい！ (2014年11月24日 12時) (レス) id: ab86d5dea6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃむ好きさん達 | 作成日時：2014年5月23日 22時
