こっち向いてよ、目黒くん２

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#mukai koji






それから、転校先も、クラスも、席も近くになった。









あの時俺に見せてくれた切ない表情をする彼女と







学校の友達の前で見せる






明るい彼女は、また新鮮だった。







あの日見た苦しそうな顔は、







一体誰に対する想いなのか






俺は気になっていた。





一向に現れない、Aちゃんの想い人に、






他校なのかなと思いつつお昼時間を迎えた。







大阪の購買は、戦争やったから、





早くいかな。







そう思い、購買にダッシュで向かうと、








そこまで混んでいなかった。







東京は緩いなと、






パンとおにぎりを握りしめ、









早足でAちゃんのとこに向かう









「Aちゃん…？」







下を向いて、階段を登っていくのが見えた。







こっそりついていくと、






屋上に行き着いた。



そしてAちゃんの苦しみの元凶に出会った。








目黒という男









二人の話を盗み聞きすると、






目黒もまた拗らせていた。







話が一通り終わった時、






ああ、これAちゃん泣いちゃうんじゃないか。






そう思ったけど、









『今度は、目黒くんが幸せになる番だね。』









そう言って、彼の恋の背中を押したのだ。









俺の知っているAちゃんはいなかった。

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