異能力じゃなくて魔術です

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A「いや、私最近ヨコハマに住み始めたんですけどその時に武装探偵社の事を聞いて…」
嘘は言ってないよ、噂好きなおばちゃんに詳しく教えてもらったし
何より同じ建物にあるんだもの、少しぐらい知っててもおかしくはない

それなのに太宰さんはふーん…と言ってしげしげとこちらを観察してくる
A「そう言えば異能力ってなんですか？」
少し唐突だったかな…？
でもおばちゃんが異能力、異能力って言っていたけど私そもそも異能力って知らないもん

異能力ってなに？

そんな質問にキョトリとしたものの太宰さんは優しく語ってくれた
太宰「異能力と言うのはだね、人知を超えた力の事だよ
火を操ったり、人の心を操る異能力もあるようだね
まぁ、君に分かりやすく言うと魔法かな」

違う
魔術師(私達)が言う魔法というのはどうやっても出来ないことを言う
それこそ死者を生き返らせるとか
反対に魔術と言うのは現代科学などで再現できる事を言う火をつける魔術はライターに変えれるし、風を起こすなら扇風機とかね

一般的に魔術=魔法みたいな捉え方が多いし何も言わないけどね

A「太宰さんはどんな異能力なんですか？」
うずまきに着く前に少しだけ調べたことがある
この世界に太宰治の書いた人間失格があるかどうか
結果はあるかもしれないが見つけれなかった
例えあったとしても私の世界ではすぐ見つからないと異常なのだ
つまり太宰さんは異能力者かなにかで、人間失格って通り名か異能力の名前なんじゃ？って言うのが私の考え
仮に異能力者じゃなくてもそれはそれで収穫だ

太宰「知りたい？」
A「知りたいです」
カブトムシを捕まえる子供の様にジッと見つめる
彼はニコリと艶やかに微笑んで「秘密」と囁いた
太宰「今教えない方が後で君を助けるときカッコいいでしょ？」

そう簡単に教えてはくれないかぁ〜
A「私が太宰さんに助けてもらう事なんてありますかね？」
太宰「あるんじゃないかい？だって私は武装探偵社の社員なのだから」


〜〜〜

太宰さんが帰ってからも異能力について考えた
人間失格が異能力の名前ならどんな効果があるのか
通り名ってのも考えてたけどよくよく思えば人間失格何て言う名前なんてどんなことしたら呼ばれるんだ
謎が深まっただけで終わったので考えるのを放棄した

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