異能力じゃなくて魔術です

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朝起きて大変なことに気づいた
私のお茶碗がない！！せっかくマシュとお揃いに買ったのに！！！

思い当たる事は１つ
多分私が家に着いたとき入れ替わって路地裏に…

昨日晩御飯食べずに寝ちゃったから忘れてたよ…

だからと言ってあの路地裏に行く気はないし行ったらまた中原さんに会いそうだし…諦めよう…

さよなら私のお茶碗…
確か今日のバイトの近くに食器屋さんあったから帰りに買おう…

シュンとしてたらマシュに励まされた…頑張ります…


と言うわけで本日のバイト先はうずまきだよ〜
本当にいい職場過ぎてテンション上がるわ
今日こそ何もなければ良いな〜(フラグ)

〜〜〜

午前九時近くになって仕事前の朝のコーヒーを飲みに来たお客さんがいなくなり店内が少し静かになる
まだお店に3人いるけどうずまきの常連さんだし私が気にかけることは特にない
お皿洗いも終わったし少しだけのんびりできる…と思った矢先カランカランと小気味良い音をたてて扉が開いた

A「いらっしゃいませ」
少しテンプレに成りかかっている台詞と共に扉の方へ振り向く

太宰「やぁ☆」
そこにはいつぞやのイケメン、太宰治がいた
あっコイツじゃん、私がマシュに伝えようとしてた事
確か中原さんと近い人物だったみたいだし異能力者の可能性が高い

フリーズしていた私を置いてさらりと目の前のカウンター席へ腰かける

太宰「また会ってね、名も知らないお嬢さん
もうこれは運命じゃないかな？私と心中するのを考えてみないかい？」

何言ってるのこの人
心中って新手の口説き文句なの？
マシュに太宰治について教えてもらえば良かった
A「お久し振りです太宰さん
所でこの前の紅茶代払って頂けます？」

太宰「おや、覚えていてくれたのかい！
君みたいな人に覚えて貰えるなんて思っても見なかったよ！
この前は邪魔されてしまったが私に名前を教えてくれないかい」

代金請求を流された上にまた名前を聞いてきた
えっ、ちょっと個人情報が…なんて言える雰囲気ではない
太宰さん怖いよ、目が笑ってない
まぁ、別に減るものではないし良いのだけれど
A「藤丸Aです」
太宰「Aちゃんか、素敵な名前だね
所でこの前私の事を知っていたみたいだけどどうしてかな？」

この人口説かないと会話できない人なの？
あと怖いからちゃんと笑って

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