【テニスの王子様】幼なじみの壁【幸村精市】 (ページ35)

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柳side

昼休み、俺たちは関東大会にむけ、練習していた。

今日はいつもよりも少し暑かったが、夏だから仕方ないことで、いつも通り着替える

赤也には暑くないのかと聞かれたが、これも鍛錬だと返しておいた

真「柳、動きが悪いぞ。たるんどる！」

柳「すまない、真田。」

丸「おいおい。柳！ほんとに大丈夫かよぃ？！ふらふらしてるぞ！」

そういえば、さっきからうまく体が動かせてない気がする

熱中症になった確率８０％…いや、１００か。

仁「参謀、顔が赤いナリ。俺の目は誤魔化せんぜよ」

比「保健室へ行ったほうがいいのではないでしょうか？」

桑「あぁ。行ってこいよ柳。このままぶっ倒れても大変だからな」

口を揃えて、言うものだからここは大人しく保健室行くことにした

ーーーーー

丸井と仁王に連れられて、保健室に訪れる。

扉を叩くと、聞き覚えのある声が聞こえた
そのままベットに横になり、力を抜いた

『柳くん、聞こえる？今、頭の下に氷枕入れるからね。』

Aか…。こいつは保健委員だったか。
そんなことを思い出していたら、彼女の手が急に俺のジャージに触れた

柳「な、何をしてるんだ…ｯ！」

瞬時のことで腕を掴んでしまった。
正常に動かない頭をフル回転させながら声を振り絞った

『え？ジャージ脱がすんだよ。脇とか冷やさなきゃ』

コテンと首を傾げ、悪気のない顔で言うものだから、きっと何も考えてなかったんだと悟った。

柳「そう、なんだが…。お前はいいのか？その…」

男の体を見ることや間接的だが、触れることが…と言う前に彼女が口を開いた

どうやら、部活で男子が部室内で着替えないから、見慣れてしまったらしい。

また、夏場はとくに厳しい剣道部だからこそ、熱中症にかかる部員が多い。そして看病しているうちに当たり前のことなってしまったというところか

柳「いや、お前がいいのならいいんだ。否、お前だから任せられる」

確かに俺はA以外だったら看病されることに抵抗があっただろう。

それは日々、練習中にコートを女子が囲んでいるから。少し女子苦手意識があった。

あの日から変わった。Aがあの時の現れなければ、俺達は練習に集中できなかった。

さすが幸村を連れ回すだけあるな

だんだん身体中に置かれた冷えたタオルが効果を発揮してきた。そして俺はゆっくり目を閉じた