【テニスの王子様】幼なじみの壁【幸村精市】 (ページ34)

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『ふぁぁあ〜〜。眠い』

ただいま私は保健室の当番。
先生が出張らしく、委員長の私が駆り出された。

季節はもう７月中旬で、あと少しで夏休みが始まる。外は日光が照りつけ、誰も外には出ようと思わなかった。

怪我とか病気も熱中症以外こないだろうと思って、ずっと試合のイメージトレーニングをしていると、外に繋がる扉が慌ただしくノックされた。

丸「A！こいつの看病してやってくれ！熱中症っぽくて、ふらふらしてんだよぃ！」

仁「ぷり。」

そこには丸井くんと仁王くんに支えられてきた柳くんがいた。

『と、とりあえず落ち着いて！大丈夫だから、ベットまで連れてってくれる？』

二人はわかったと言うなり、すぐ行動した。ふらふらはしてるけど、歩けてるな…

『柳くん、聞こえる？今、頭の下に氷枕入れるからね。』

柳「あぁ。すまない。」

『いいよ。でもその服装じゃ熱中症になるなんて当たり前。気をつけてよね、大会控えてるんだからさ』

柳くんは長袖のジャージを着て、一番上までファスナーを閉めていた。

これじゃ熱中症になるのも仕方ない

そう言って、彼のジャージに手を伸ばす

柳「な、何をしてるんだ…ｯ！」

『え？ジャージ脱がすんだよ。脇とか冷やさなきゃ。』

柳くんは目を見開いて私の腕を掴む
何かおかしいことでもしたのかな

いつも部員がひどくなったら、ばっと脱がせて冷やしてあげるんだけど、もしかして違ったのかな？

柳「そう、なんだが…。お前はいいのか？その…」

『あぁ…大丈夫だよ。部活で男子がそこら辺で着替えてたりするから、抵抗なさすぎたみたい…。ごめんね。急にこんなことして…びっくりしたよね』

柳「いや、お前がいいのならいいんだ。否、お前だから任せられる」

『なんか、ありがとね、柳くん。』

柳「構わない。」

冷やすべきところに冷えたタオルをおいて、冷やす。すると、気が楽になったのか、柳くんは平常な呼吸をして寝ていた

大事に至らなくてよかった

その後チャイムがなったから、先生に柳くんのことを伝えて、教室に戻った。

ーーーーーー

キーンコーンカーンコーン

『それじゃ、一回、保健室行って様子見てくるね。』

蒼「はいはい。わかりましたよ。面付けまで戻って来いよな」

『了解。』

素振りまで終えた私は、休憩の間、休んでいるだろう柳くんの様子を見に行くことにした。

一応私があの時の当番だったし…