【テニスの王子様】幼なじみの壁【幸村精市】 (ページ12)

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幸村side

『精市…』

暗い空間の中でAの声が聞こえた。
早く起きないと…この夢から覚めることはできないだろうなぁ。

重い瞼を開けると、眩しい光が入ってくる

白い天井。狭い部屋。ここが病室だってすぐわかった。それと、手にある温かい感触

俺の手を小さな手で握っているAの姿があった。そっか、俺は昨日Aより早く部活終わって、図書館に行くつもりだったからAを待たずに行ったんだっけ。

そこから意識がない。

Aは家についてすぐ来たのか、制服のままだった。部活もやってたし、疲れてたんだろうね。今はベットの端に頭を乗せて寝ている。

今はまだ起こさないでおこう。

『んぅ……精市？！』

幸「おはよう。A。」

すごく百面相してる。最後に涙目になって、抱きついた。胸ならどれだけでも貸すよ←

『良かった…良かったよ…目、覚ましてくれて…』

静かに泣いてる。そういうとこ大人だよなぁA。

幸「ごめんね。心配かけて。」

『ほんとだよ。今看護師さんに言ってくる！』

もうちょっと待って。ここに居て。二人きりにさせて。なんて言いたかったけど、やめておこう

また、そんなこと言って、悪化したらどうすんの！とか言いそうだしね

病院にしては、目覚めがよかったな