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笑顔の次に生まれた表情、それは艶やかで全てを手に入れるという欲望をむき出しにしたものだった。思わず同性ながらその表情にコハクは目をそらす。
「あ〜ん、ダメだよ、ダメ。俺から目をそらしちゃ。ね?」
「でもっ…!」
すると加州のかわいらしい笑い声が耳に届く。その声に引かれ、コハクはそらした目を再び加州にそそぐ。半ば好奇心であった。
「あ、見てくれた。じゃあ、始めるね」
「へっ、えっと…」
動揺しているコハクを楽しむかのように加州はコハクの穿いているズボンのすそを膝の高さまでたくし上げる。そしてその赤く温かな舌で足をなぞった。
「ひゃあ?!」
思わぬこそばゆさに声をあげる。それもまた、加州にとっては期待していた反応のひとつであり、そして快楽への第一歩であった。
さらに靴下まで手を伸ばし、するりと脱がすと、またも舌でなぞる。指や、指と指の間…こそ細かな所まで丁寧にかつ大胆に。
「…どう?主さまっ」
加州はあえて自分が彼の足を舐めているのだ、というのを主張するように体制を変え這いつくばりながらコハクを見上げる。
「あの…その…やだぁ」
言葉が見当たらない。それが今の彼を表す全てであった。以前、蛍丸に同じような事をされたためか恐怖心は増した。しかし心のどこかでは加州の行為を、表情を楽しんでいる自分もいた。だからこその拒否だった。
が、加州にとってそんなことはどうでもよかった。葛藤や迷いは最高のスパイスとはよく言ったものだが、加州もまた、同様であった。
「(迷ってる迷ってる…!)」
迷いからか、それとも恐怖からか。泣き始めたコハクを加州はまじまじと見つめた。そして…
「?!」
さらにその迷いを煽るように音を立てて足を舐めた。
するとコハクは耐えられなくなり、がくんとその場に座り込んだ。それが加州に有利な状況を与えるとも知らずに。
加州はここぞとばかりにコハクの上に馬乗りになった。
「もう…やめてッ…」
「え、やだよ。だって今の主すっごく可愛いし。だから、やめてあげない」
体を密着させ、そして首元に歯を当て、後を残す。
涙を舐めとり、唇を奪う。
「やだよぉ…」
コハクの声は、届いていない。
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天津 - そして、ずっとほったらかしの加州君。 (2019年5月14日 17時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
花月 - へし切りは織田組ですね!伊達組は燭台切光忠と鶴丸国永と大倶利伽羅ですよ!! (2015年5月7日 5時) (レス) id: cdb733f0c7 (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - 花月さん» 了解です!ええと、へし切り長谷部は伊達組…でしたっけ?うろ覚えなものでして… (2015年4月22日 22時) (レス) id: 1e0c3c4303 (このIDを非表示/違反報告)
花月 - 伊達組を加えて欲しいです!お願いします!! (2015年4月22日 20時) (レス) id: 5d2f7380bb (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - 白衣さん» コメントありがとうございます!両者ともに出そうかと思います(`・ω・´) (2015年4月20日 21時) (レス) id: 7df494310f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなた | 作成日時:2015年4月19日 3時