STAR ページ4
彼とは、幼馴染だった。
EXPG時代からお互いを知っていて、
尊敬しているライバルでもあって。
でも最初は、貴方みたいな人が大嫌いだった。
言葉数は少なくて無愛想で、何を考えてるか分からなくて。
どこか秘密主義で、のくせに怖いくらい優しくて。
辛い人を見つけてそっと寄り添えるような、そんな貴方。
表向きは私とよく似てて、周りにも樹とAは似てるよねって言われてるのに、
私に無いものを持っていて、私に出来ないことをいとも簡単にこなしてみせるから。
大嫌いで、仕方なかった。
【頑張りすぎなくて良いんだよ。】
【いつも一人で頑張ってるでしょ。】
【練習、付き合おうか?】
【体調悪いの? …無理しちゃ駄目だよ。】
なのにね。
くれる言葉は、いつだって柔らかかった。
【俺はAちゃんのダンスも性格も好きだよ。】
【私は貴方が嫌いなの。】
本当はどこかで気付いていたんだと思う。
彼に惹かれ始める自分に、
これからもっと堕ちて行くはずの自分に。
彼は無愛想なくせにその優しさが人気で。
どこか人を惹きつけて。
形が出来れば壊れてしまうのに。
なのに、芯まで自覚した時にはもう、彼から目が離せなくなっていた。
彼の周りに集まる女の子は沢山いた。彼を格好いいって思う子が増えていくことも、側でずっと見ていた。
気づかなくて良いのに。
彼の魅力になんて。そう思う時にはもう堕ちていた。
苦しいくらいに想いは溢れていた。
気紛れで猫みたいな彼だから、ただの気紛れでくれてる言葉なんだって、
そう思い込んで何度も気持ちを抑えた。
【ただの遊びでしょ?】
だから私は嘘を重ねた。
【だから嫌いなの。】
なのにね、貴方は何度も私の名前を呼ぶから。
その後、私がダンスから身を引いた時も
彼が勢いに乗ってきた時も
【俺は、Aが好き。ねぇ俺、どうしたら、いい?】
でも、バレた。
週刊誌。今どき、侮れないものだな。
笑いたいのに、口角は上がらない。
それからは。
知っていたメンバーがどれだけ庇ってくれても無駄だった。
1度吐き出された情報は、瞬く間に広がって。
別れだけが残った。
邪魔してはいけない。
彼の笑顔に、私は影を差してはいけない。
私の好きになったその笑顔で笑っていて。
見えない星に願って、目を閉じた。
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ルーヴ(プロフ) - 秋さん» はじめまして! All dayを拝読頂き、ならびにご指摘ありがとうございます! こちらの二点、修正完了致しました! 隙間時間に書いていることもあり、誤字が多くお恥ずかしい限りです…。これからも何かありましたらご指摘感想、宜しくお願い致します! (2019年12月11日 16時) (
レス) id: 2dc1554635 (このIDを非表示/違反報告)
秋 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 引き寄せてのここの台詞 彰吾「…恋愛は禁止。今の時点で絶対に。それが無かったとしても、俺はあいつに相談相手でありたいの。」 これ正しくは俺はあいつの相談相手ではないんでしょうか？ (2019年12月11日 15時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
秋 - こんにちは(*^^*) はじめまして。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 零時のここの部分 愛した彼の名前を読んだ声は、 これ正しくは名前を呼んだではないんでしょうか？ (2019年12月11日 15時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルーヴ | 作成日時：2019年11月12日 12時
