俺にあんたを守らせて ページ7
竜side
A。
俺の親友の名前を呟いてみる。
そう、何でも話せて言い合える親友
の筈だった。
あの日自分の気持ちに気づくまでは。
俺はあいつに恋をした。あいつの前だと自分でもらしくねぇくらいに心臓が高鳴って俺が俺でいられない。
感情のボールの上をしなやかに乗りこなそうとしても、好きな奴の前だとバランスが崩れて上手くいかないピエロ。
確か最近聞いた曲にそんな歌詞があった。
そのままだな。なんて苦笑した。
兄貴にさえ言ってない俺の誰にも言えない片想い。
あいつが好きになるような奴なんて光輝とか会長とか朱雀奏とか兄貴とか。
格好良くて頭良くて運動できて優しくて男らしいような奴らなんだろうな。
あーあ。ちょっとくらい俺のこと見れば良いのになんて
思って前の席のAの背中をみる。
すると、まるで思いが通じたみたいにAが振り向いた。
貴「ねえ竜、こここれでいいんだっけ?」
竜「えっ、あ、え、あ、あぁ。そうそう。」
貴「……? ありがとう!」
分かりやすく動揺した俺に不思議そうな顔をしてからにっこり笑って前を向いたA。
あ〜…… カッコつかねぇ、
くそ。
でも、お前が好きなんだよ。
毎日毎日、明日だって会えるのにな。
それは嬉しいけど繰り返すばっかで進展しねぇこの毎日は痛くなる。
なあ、叶うならさ。
俺にあんたを守らせて。
257人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みんみん - 私は、光輝君オチがいいと思います。そしてこれからも頑張ってください! (2020年3月6日 17時) (レス) id: 058bebc08c (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん星(プロフ) - 美空さん» お気に入り追加まで…嬉しい言葉、ありがとうございます! 遅くはなりますがこれからも丁寧に更新させて頂こうと思います。 (2019年11月12日 3時) (レス) id: 2dc1554635 (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - この作品面白いです!お気に入り追加しました!これからも更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年9月15日 22時) (レス) id: c52258fc3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ルーヴ | 作成日時:2019年4月4日 22時