王子達の視線の先は ページ14
貴「……とれない……」
先生に頼まれた物を取りたいものの、
高すぎて全然とれなくて
貴「んっ、、んー!」
背伸びをするも全然届かず溜息が出た。
どこかに脚立なかったかな…
?「これですか?」
そっと後ろから綺麗な細い腕が伸びてきた。
貴「え…?」
振り返るとそこにいたのは。
貴「朱雀……さん、?」
奏「高い場所で大変そうでしたから…これで宜しかったでしょうか?」
貴「はいっ! ありがとうございます!」
奏「ああ! そういえば。実行委員さんになられたのですよね。これから宜しくお願い致します。」
貴「あ、こちらこそ!」
はあ … 朱雀さんに助けて貰っちゃうなんて。
周りの女の子の目が痛い…。
夢見心地でふらふらしていると誰かにぶつかり、転ける、そう思った瞬間しっかりした腕に抱きとめられた。
尊人「うおっ、大丈夫か!? おい! お前気をつけて歩けよ!」
私を抱き止めたのは、
京極尊人……その人だった。
竜「おい! 平気か? 怪我は!」
貴「大丈夫、ありがとう。」
竜まで…。やっぱり竜を見ると安心する…
尊人「ったく、危ねぇなあ。」
大きな掌に撫でられまた周りの女子の視線が突き刺さる。
いたたまれなくなってつい、助けて貰ったのにも関わらずその手を振り払って走った。
なんでこんなことになっちゃったんだろう。
実行委員とはいえ、普通に過ごして普通に卒業して、それだけで良かったのに。
ただ、そっと影で憧れてる人を見ていられれば、
私の人生なんてそれくらいしか光がなかったんだから。
それだけで良かった、ただ、それだけで。
なのにどうしてこんな、王子様とまで呼ばれてる人達と関わっているんだろう。
私にはそんな価値はないというのに。
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誠一郎「落ち着け奏。あんな女はお前の運命の相手なんかじゃないぞ。」
奏「そんなことない。彼女の笑顔を見た時思ったんだ。あんなに可愛らしい人がいるなんて…。」
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尊人「なあ竜ちゃん。」
竜「ん?」
尊人「彼奴って竜ちゃんの幼馴染だって言ってたよな。」
竜「ああ…まあな。何で?」
尊人「俺、あいつに惚れたわ。」
竜「は?急に、」
尊人「また会えっかな〜」
竜「………」
王子達の見つめる視線の先は___
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みんみん - 私は、光輝君オチがいいと思います。そしてこれからも頑張ってください! (2020年3月6日 17時) (レス) id: 058bebc08c (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん星(プロフ) - 美空さん» お気に入り追加まで…嬉しい言葉、ありがとうございます! 遅くはなりますがこれからも丁寧に更新させて頂こうと思います。 (2019年11月12日 3時) (レス) id: 2dc1554635 (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - この作品面白いです!お気に入り追加しました!これからも更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年9月15日 22時) (レス) id: c52258fc3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルーヴ | 作成日時:2019年4月4日 22時