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MAGIC TIME ページ12

貴「これで… やっぱりたまには庶民的なのも楽しんで貰えたら面白いかなって思うんだけど、って天堂くん、?」


光輝「……………」


貴「天堂くん……?」


静かに窓の外を見つめる少し寂しげにも映るような、その中でも決意が感じられるような、そんな強い瞳。


胸が分かりやすく音をたてたのが、天堂くんにも聞こえるんじゃないかというくらいに明確に聞こえて。

その瞳が見つめる先を自然にそっと追っていた。



貴「陸くん…?」


天堂くんの視線の先に居たのは向かい側の校舎の屋上で一人、一心不乱に踊り続ける陸くんの姿だった。

光輝「あいつ、凄いんですよ。めちゃくちゃ努力家で。」

『あいつ、ほんっとに凄いんですよ。めちゃくちゃ努力してて。』

光輝「優しくて誰よりも一生懸命で…。あいつと海司には幸せになってほしいって思えるんです。そのためなら幾らでも頑張れるって。」

『優しすぎて、一生懸命で素直で。光輝と海司には幸せになってほしいんです。そのためなら、何でも出来るんです、俺。』


天堂くんの発する言葉の一つ一つが、前陸くんと話した時、天堂くんを眩しそうに見ながら語っていた陸くんの言葉に重なった。

貴「ほんとに凄く大切な人なんだね。お互いに。」

光輝「お互いに?」

貴「陸くんも同じことを言ってたの。さっきの天堂くんと同じこと…。」

光輝「…あのさ。何で陸は下の名前で呼んでんの?」

貴「あれ……ほんとだ、なんでだろう。気づいたら呼んでたかも、」

光輝「あのっ!!! 俺の名前も下でいいから。呼び捨てで、いいから。」

貴「……え、? 光輝くんを呼び捨て、光輝くんを…。」

光輝「……だめ?」

敬語が外れて甘えるような寂しげなそんな瞳で見るのはずるいよ…。

貴「………光輝。」


光輝「……!! ふふ、A 。」

貴「っ、」

どうしてそんな笑顔で私の名前を呼んでくれるの?
勘違いしそうになる。あなたと居ると。


光輝「あ。」

貴「ん?」


光輝「今の時間ってマジックタイムって言うらしいですよ。女性とか自分の好きな人が…1番綺麗にみえる時間なんだって。 海司のばぁちゃん情報ですけど。」


貴「マジックタイムか…。」

私はそっと自然に、ごく自然に光輝を見つめていた。すると、こちらを見ていた光輝と目が合って。


光輝「……綺麗。」

貴「え?」

光輝「…なんでもないっす。」


夕陽のせいだろうか。光輝の耳は真っ赤に染っていて。









ねぇ、貴方に恋してもいいですか…?

帰り道→←秘密



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みんみん - 私は、光輝君オチがいいと思います。そしてこれからも頑張ってください! (2020年3月6日 17時) (レス) id: 058bebc08c (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん星(プロフ) - 美空さん» お気に入り追加まで…嬉しい言葉、ありがとうございます! 遅くはなりますがこれからも丁寧に更新させて頂こうと思います。 (2019年11月12日 3時) (レス) id: 2dc1554635 (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - この作品面白いです!お気に入り追加しました!これからも更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年9月15日 22時) (レス) id: c52258fc3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルーヴ | 作成日時:2019年4月4日 22時

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