◎焼餅_br ページ49
(距離感シリーズ)
ぐっと伸びをして窓の外を見る。どんよりとした雲が目に入って、夜遅くから雨が降ると天気予報で言っていたのを思い出した。今日折り畳み傘持ってたっけ、なんて思いながらボーッと空を眺める。
「あ、A〜。今日さ、ちょっと委員会あるからさ、帰るのちょっと待ってて。」
『はぁい。』
突然クラスのドアからぶるーくの声が聞こえてきて軽く返事を返す。元気だなぁ、としみじみ感じながら机に突っ伏した。ぶるーくが来るまで暇になっちゃったな、どうしようかな。そんなことを考えながら外をぼんやり眺める。
「あ、Aじゃん。今日部活無いんだっけ？」
『ん？あー、ううん。ぶるーく待ってるの。』
同じクラスの男子にそう聞かれて軽く返す。確かぶるーくと仲良かったよなぁ、と考えながら言葉を交わした。やることも無いし、とだらだらと話していれば彼が時計を見た。
「うわ、そういや俺この後習い事あんだわ。それじゃな。」
『うん。おつかれ〜。』
軽くバイバイ、と手を振って彼が教室を出ていく。それと入れ替わりに少し機嫌の悪そうな表情を浮かべたぶるーくが入ってきた。
『あ、ぶるーく。お疲れ様。』
「…ん、おまたせ。」
彼はそう言うと、私をぎゅうと抱き締めてきた。ぶるーくが学校でくっついてくるのは珍しくない…が、ここまで長く抱きしめられるのは初めてだ。なんならさっきから腕の締りが強くなってる気がする。
『あ、あの、ぶるーく…そ、そろそろ帰らない？』
「ん〜…ん！そうだね。帰ろっか。」
私が声をかければ、パッと体が離される。ぶるーくの表情はさっきと変わり明るくなっている。はて、なんで急に機嫌が直ったのかは分からないけど…とりあえず帰れるならいいや。
「カバン持ってるからもう帰れるよ。あっ、そうだ。A。」
数歩前を進んだぶるーくがくるりと振り返って、微笑む。その瞳には、甘さと熱がぐるりと包まれているように感じて。
「あんまり他の人と近いの、妬いちゃうなぁ。」
いつかとって食べちゃうよ、なんて冗談に聞こえないのはきっと気の所為。
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モチモチな餅。(プロフ) - すみれいんさん» ほんとですか！良かったです🤭💖 (10月13日 18時) (
レス) id: 42d02b6ee6 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 自力更生_nkmの数ヶ月後のお話が何故だが想像できました！笑 (10月12日 23時) (レス) @page27 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチな餅。(プロフ) - とっぽさん» ありがとうございます〜！頑張ります☺️👍💕 (9月19日 18時) (レス) id: 42d02b6ee6 (このIDを非表示/違反報告)
とっぽ(プロフ) - パスワード外れてる！また見れて嬉しいです。(と言ってもコメントしたのは初めてですが)これからも応援してます！無理のなさらない程度で更新頑張って下さい！ (9月19日 6時) (レス) id: be3600e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチな餅。(プロフ) - あやさん» わー！？そうですね、ミスってます…ご指摘ありがとうございます🥲🥲 (8月16日 19時) (レス) id: 42d02b6ee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モチモチな餅。
| 作成日時：2023年5月9日 20時
