【WT】花束を添えて【sm】 (ページ22)

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After Story_ご飯ページ22

(After Story_花屋と繋がってます)

「…お邪魔します。」

花屋からの帰り道にあるスーパーで買い物をし、彼女の自宅へと足を運んだ。合鍵は半ば強引に押し付けられたが、持っていてよかったと心底思った。桃色のガーベラのマグネットがくっついている冷蔵庫を開けると最低限度の物しか入っていなくて思わずゾッとした。なんなんだよ、卵1パックと牛乳だけの冷蔵庫って。

「あいつ…。」

ふと思い出した。そう言えばあいつ細いよな…。もしかして自炊しない系か？そう思いつつ買ってきたものを冷蔵庫に放り込む。野菜室にもほうれん草とトマトしか入ってなかった。冷凍庫には冷凍食品のみ。ここまでくると一周まわって冷静になる。半分イラつきながら全て入れ終え、適当に料理を作ることにした。…好きな食べ物くらい聞いとけばよかったな。そんな後悔を他所に悩んだ末、カレーを作ることにした。カレーなら二日くらいもつだろ。

適当に三人分くらいの量を作っていると、玄関のドアが開く音がした。

『ただいまぁ〜…。』
「お帰り。」
『うっわびっくりしたァ！』
「何びっくりしてんだよ。」

自分が了承したんだろうが、なんて思いつつキッチンの火を止める。そして手を洗って荷物を置いた彼女を引っ張った。

『え、何、なんすか。』
「ここ座れ。」
『は？なんで「いいから座れ。」…はい。』

Aを強制的に俺の目の前に座らせた。

「お前自炊しねぇの。」
『はい？』
「冷蔵庫空だったんだけど。」
『あー…ね？料理ができない訳じゃないんだけど…ほら、人間って食べなくてもある程度生きてけるじゃん。』
「あﾞ？」
『うっ、これからはご飯作ります…。』
「…もういいわ。」
『え、ちょ、スマ「俺が作りに来る。」…え、』

ぽかんとするAを他所に俺はキッチンへと向かった。ここまで人の世話を焼きたいと思ったことは無いが、彼女となると話は別だ。

「一日三食、絶対健康的な生活させるからな。」
『わー…よろしくお願いします。』

むす、とした俺の後ろで嬉しそうに笑っていた彼女を、俺は知らない。

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ピンクのガーベラ･･･感謝

作者的イメージではsmさんは他人にあまり興味無いタイプで、夢主は自分に興味無いタイプです。