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kr「付き合ったって、マ?」
「…誰から聞いたんだよ。」
kr「きんとき。」
「…はぁ、言うなっつったのに。」
kn「まぁまぁ、こういう良い話は共有するもんだろ?」
「お前絶対弄られる対象を分散させるために言っただろ。」
そう言ってきんときを一睨みすると目を逸らされた。いや、元はと言えばお前が悪いんだが?一人でイラッとしながら再度本に目を落とす。きんときには世話になったから言わなきゃダメかな、と思って言った訳だが…どうやら失敗だったようだ。
nkm「えー、いいないいな、俺も彼女欲しい…。」
shk「とか言いながらお前は最近ゲームキャラにどハマりしてんだろ。」
nkm「うちの嫁可愛いもん。」
kn「は?俺の彼女の方が可愛いですけど?」
kr「おいそこ張り合うな。そもそも次元違ぇし。」
どうやら話が逸れたようなので俺は改めて視線を本に戻した。それと同時にスマホがブブッ、と鳴った。視線を移すとAからのLIMEだった。指でこつ、と画面をタップすると内容が表示された。思わず顔が緩む。
A今日も頑張る!応援して!!
赤いゼラニウムと共に映っている彼女の自撮りが送られてきた。それをさっさと保存してから軽く「がんばれ」とだけ送った。その時、後ろがゾワっとした。
「ふふ、彼女さんからの連絡ですかぁ?」
「…ぶるーく。」
br「めっちゃ顔ゆるゆるじゃないですか〜!大好きじゃん!」
「るせ、」
nkm「マジ!?ちょ、写真見せて!」
「ぜってぇやだ。」
br「スマイル、彼女にベタ惚れだ〜。」
「ほん、っとうるせぇ!」
わらわらと集まってきたアイツらがうざくて逃げようとする。が、それを阻み、スマホをぶんどってくるものが。
kr「…へぇー?ふぅーん?彼女にはデレるタイプですか?スマイルさん???」
「は、お前何見て、」
shk「うわ、カメラロール彼女さんばっか…。」
「ッ、見んなバカ!!」
慌ててスマホを奪い返して背中に隠す。これだからバレたくなかったのに…!
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赤いゼラニウム・・・君ありて幸福
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作者名:モチモチな餅。 | 作成日時:2022年1月2日 14時