◎妬心排除願_shk ページ10
(嫉妬シリーズ)
自分の彼氏がモテることは私が一番よく知っているはずだった。だけど、やっぱりそれを目の当たりにすると辛いものは辛いのだ。二人でデートをしていた時だった。私は喫茶店に寄った際に化粧室に行くと言って席を外した。戻ってきた頃には彼は可愛い女の人二人に所謂逆ナン、というものに会っていた。
彼が急に話しかけられるのが苦手なのは、分かっていた。けれど私自身も人見知りで。思わずその場から逃げてしまった。
『やっ、ちゃっ、たぁ〜…。』
家の玄関前で思わずズルズルと座り込む。私がもっと自分に自信があれば、あそこで割って入れたんだろう。でも流石にあんなキラキラと輝いている女の人達の間に割って入る自信はなかった。荷物を置いてスマホを取り出す。彼からの連絡や不在着信が何件か入っている。逃げてしまったのが申し訳なくて既読スルーしてしまった。
ベットに蹲ってメソメソしていると、玄関の方が煩くなる。よく耳を澄ませば、慌ただしい彼の声。上擦っていて、いつもより心做しか声が高い。
「…っ、…!A?!」
『ぁ、しゃけ、』
「ごめ、大丈夫か?」
私の目元を見て泣いたのを察したらしい彼は、私の頭を撫でた。それによってまた更に悲しさが促進されて涙が落ちた。
「泣かせてごめん、ほんと、ごめん…。」
『っ、シャークんは悪くないよ、私が、』
「違うから。俺が振り切れなかったのが悪い。…心配しただろ、ごめんな。」
違う、そうじゃない。全ては私が嫉妬深いのがいけないのだ。もしもシャークんが私じゃなくて、もっと綺麗な人を選んだらどうしよう、なんて。ありもしない妄想をして。
『しゃ、くん、どこにも行かない…?』
「行かない。俺の居場所は、Aの隣。…やっぱり外より家がいいな、俺は。」
Aの事独り占めできるし、なんて言ってクシャりと笑う彼。それにつられて私も笑ってしまった。私の涙を拭いたシャークんは一緒にゲームするか、と誘ってくれた。嫉妬深いのは、お互い様?
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慌てているshkさんが書きたかっただけ…(((
お題箱から頂いたリクです。嫉妬している夢主を慰めるshkさんですね。knさん分もこの後書くのであしからず。
【余談】
お星様がいつの間にか赤くなってました😭本当にありがとうございます…。良ければお気に入り登録の程もよろしくお願いします( _ _)
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作者名:モチモチな餅。 | 作成日時:2021年12月17日 20時