◎三角_kr・sm ページ31
(学パロ)(悲愛注意)
好きな子を目で追いかけると、その子の好きな人というものは嫌でも分かってしまう。…例えそれが、俺の友達だったとしても。
『おはよう、きりやん。』
「ん、おはよ。」
隣の席に座る彼女。サラサラとした髪。白くすべすべした肌。綺麗な爪。ふっくらとした唇。可愛いなぁ、とぼぅっと考える。気持ち悪い?好きな子のことは見ちゃうのは当たり前でしょ?
『あ、』
Aの目が輝く。彼女の前の席に座る彼は、
「…はよ。」
『おはようスマイル!』
…なぜよりによってコイツなのか。いや、他の誰でもムカつくけどスマイルなのは特にイラつく。…意味は無いけど。
「スマイルさぁんおはよーございまーす!」
「ってぇ!そんな急に肩叩くなよ…。」
八つ当たり気味に肩を叩くと酷く怪訝そうな顔をされた。すまんな、Aとの会話の邪魔して。知ってんだよ、お前が…Aの事が好きなの。だからせめてもの邪魔を。
『きりやん、きりやん、今日の宿題やった?』
「はー?俺神だから?やってますし??」
『ねぇ神様お願い見せて…。』
「やってねぇんかい。」
ツッコミながらも彼女にテキストを見せて教えてあげる。前からの視線が痛すぎてここまで来ると笑ってしまいそうだ。まぁそう睨むなスマイル。少し位俺が良い思いしたっていいだろ?
『ほんっとありがとう…!今日私当たるっぽくてさ。』
「確かに今日の日付Aの出席番号だもんな。」
軽い話をしているが、未だに話に入って来ないスマイル。こいつは彼女が好きなのに何を遠慮しているのか、間に入って話したりしない。そして俺は未だになぜ彼女がスマイルの事が好きなのか分からないまま。Aが席を立ったのを見て、スマイルに耳打ちした。
「お前はいつまで一歩後ろで見てんだよ。」
「は?」
「好きなんだろ。見たら分かんだけど。」
「…お前それブーメランだけど。」
「あ゙?」
スマイルの言葉に苛立った顔で睨みつければ、スマイルは彼女が向かった方向に行った。うん、これでいい。
「これでいい、筈なんだけどなぁ…。」
どうしても君の笑顔が頭から離れない。
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悲愛なんて久しぶりに書きました…。お題箱からのリクエストでした。krさん→夢主→←smさん、という三角関係ですね。リクありがとうございました!
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作者名:モチモチな餅。 | 作成日時:2021年12月17日 20時