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◎大騒動_shk ページ2

(リクエスト!!)

生放送中、そろそろ締めるか? というタイミングで俺のスマホが鳴った。その音をマイクが拾ってしまい、他の奴らに早く出てこいと野次を飛ばされた。彼女の名前が表示されていて、慌てて電話に出た。向こうは何だかワイワイと賑わっていて彼女の声が上手く聞き取れない。

「え? 何…?」
"『しゃけぇ…? 配信、終わった?』"
「まだだけど。」
"『今、お酒入ってて…頭ぐわんぐわんする、どうしよう。』"
「そんなにお酒飲んだわけ? あー、俺の家来ていいよ。いつもの飲み屋からなら近いでしょ。泊まっていいから。」
"『ゔ〜…ごめんねぇ、迷惑かけて。嫌いにならないで…。』"
「嫌いになんねぇから。てか大丈夫か? 迎えは?」
"『だい、じょぶ、』"

そこで電話がプツリと切れてしまった。…は、え、これ大丈夫な訳なくね? 迎え…! と焦ってパソコンに向き直ると、どうやら音がダダ漏れていたらしい。しっかりと、色々バレたようだ。

"「シャークん〜?? ミュートは〜?」"
「や、あの…はい、彼女です。どうやら彼女がめっちゃ酔って帰れないっぽいので迎え行ってきます…。」
"「ハイハイ。彼女ちゃん大好きだもんね。」"
「うるせぇきりやん。」

俺はそれだけ言って通話から抜けた。コメント欄が阿鼻叫喚の嵐だったが、後でちゃんと説明するし今はこれでいいだろう。とりあえず、と上着を羽織って飲み屋街へ向かう。向かう途中で電柱の下でしゃがみこんでいる彼女を発見した。

「A? おい、大丈夫か。」
『ぅ、ん…。』
「ちょ、おいおい! 泣くなって〜…。」

どうやらお酒が入って頭が回っていないらしい。目からポロポロと雫を落としていた。慌ててそれを拭って手を繋ぐ。

「ほら。帰んぞ。」
『ん…ありあと、しゃけ。』
「口回ってねぇじゃんもう…。」

へなりと笑った彼女を見つめながら俺は改めて手を握りしめた。Aとならどんなことも乗り越えられるわ、なんて。
______________________

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作者名:モチモチな餅。 | 作成日時:2022年2月13日 22時

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