検索窓
今日:45 hit、昨日:65 hit、合計:207,287 hit

◎水族館_nkm ページ33

(リクエスト!!)

『ねー、あっち見て! おっきい!!』
「はいはい、走らないの…ってまじで大きいじゃんすご。」

久しぶりのデート。ついはしゃぐ私と、そのノリにちゃんとついてくるなかむ。付き合い始めはテンションの差が激しいことから長続きするのかと周りから散々言われたが、今となってお似合いカップルとまで言われるようになった。きっとお互いがお互いに染まったからなんだろうけど。

『なかむ〜、私お土産買いたい!』
「言うと思ってちゃんとお土産用の袋持ってきたよ。」
『私の彼氏天才…?』
「A限定だよ。」

そう言いながら私の頭を撫でるなかむ。…なんだか日に日に彼が私に甘くなっている気がして小っ恥ずかしい。まぁ嬉しいことに変わりは無いのだけれど。

「ほら、どれ欲しいのか選んで?」
『んーっとね、じゃあこれ!』

私が手に取ったのはイルカのパペットだ。ただ単純に可愛さで選んだ。あと目が合ったから!

「分かった、じゃあ買ってくるね。」
『え、私お金出す、』
「ダーメ。こういうのは彼氏にカッコつけさせて?」

なかむが持っていた水族館のパンフレットで頭をぽん、と叩かれて彼はさっさとレジへと向かっていってしまった。…こういう所なんだよね、本当に。一人でぼうっとなかむを眺めていると、彼はすぐに帰ってきてくれた。

「はい。ちゃんと家に飾っといてね。」
『うん! せっかくのなかむのプレゼントだもん、大切にする。』

そう言ってパペットをふにふにと手で包んで遊んでみる。なかむはそれをジーッと見つめた後、私の手からひょいと取上げてしまった。

『あ、何するの〜。』
「ん。」
『ぇあ、んぶ、!?』

急に取ったパペットを手に付けたかと思うと、私の口をそれで塞いできた。思わず反射的になかむを睨むと、ニヤニヤと悪い笑みを浮かべて一言。

「これでもうパペット見たら俺の事思い出しちゃうようになったね?」

あぁもうこの人は!
______________________

今月の更新は遅めかもです…悪しからず……

◎同窓会_br→←◎同窓会_kn



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (398 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1094人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:モチモチな餅。 | 作成日時:2022年2月13日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。